日本リスクマネジメント学会 増田梓実 報告「産業集積とリスクマネジメント」

執筆者:亀井ゼミ 延東晃

2021年3月26日、亀井克之教授が副理事長・事務局長を務め、社会安全学部に本部がある日本リスクマネジメント学会の第45回全国大会が関西大学東京センターとZoomによるオンラインとのハイブリッドで開催されました。

https://jarms.jp/info/2021-03-26/

増田梓実 自由論題報告 「産業集積とリスクマネジメント」の様子がyoutubeで動画公開されています。https://youtu.be/inMz7E8y7w8

 本報告は、産業集積の存立・発展の1要因として、リスクマネジメントの意義を明らかにすることを目的としています。そこで、西陣織産業を事例とし、その産業集積におけるリスクマネジメントを実態調査し、結果を考察しています。具体的には、下記手順です。
①産業集積とリスクマネジメントに関する概要をレビュー
②西陣織産業集積の歴史を室町、江戸、明治、昭和、現代の5時点で述べ、分業体制の概要を整理
③江戸、明治、大正、昭和、現代におけるリスクとリスクマネジメントの事例を整理し考察

最後に本報告は、上記より明らかにできた、産業集積のリスクマネジメントの特徴をパターン別に整理し、今後の課題を述べています。特徴的な傾向として、産業集積地に含まれる企業は集団的リスクマネジメントに加え、単独でもリスクマネジメントする事を強調しています。
産業集積に関するリスクに着目した論文はこれまであまり見られず、大変貴重なご研究内容と思われます。今後のご発展内容も是非とも注目したい内容です。