台湾ゼミ合宿 5日目総括

執筆担当:深見陸人(城下ゼミ)

【921 地震教育園區へ】

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台湾も日本と同じく災害大国です。1999年9月21日に台湾でM7.3の巨大地震が発生しました。それ以来、台湾でも「防災」に力を入れようとする方針が打ち出されました。典型的なのは避難訓練です。それまでは、空襲避難の訓練や不審者が侵入したときの訓練はあったのですが、地震の避難訓練はなかったそうです。この921 地震教育園區は地震の傷跡を後世に残し、風化させないために当時被害を受けた光復中学の校舎そのまま残している施設です。あまりにもリアルに残っているため、現在では救助犬の育成施設としても使われています。

【目に見える断層】

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まず驚かされたのは断層の動いた跡が目視できたことです。日本にも野島断層の様に今も残っている断層がありますが、見に行ったことがありませんでした。自然の力の恐ろしさを実際に見ることが出来たことは貴重な体験だと思います。

【三匹の子ブタから見る 建物の安全性】

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三匹の子ブタの話は有名だと思います。あのお話では藁の家と木の家とレンガの家が対比されレンガの家が一番強いという結論でまとめられています。台湾でもこの話が信じられ、レンガ造りの家が多くありました。
しかし、あのお話はイギリスの童話でイギリスには地震がありません。そのため、台湾ではレンガ造りの家は通用しませんでした。左がレンガ造りの校舎です。右の写真ではレンガが使われているのになぜ柱が残っているのでしょうか、鉄筋が使われているためです。災害のある国では鉄筋の建物が強いということがここからわかります。