活気に満ち溢れた南あわじ市福良地区の津波防災まちづくり

執筆担当:山田周斗(奥村ゼミ)

奥村ゼミ4回生の山田です。9月16日(日)に、南あわじ市福良地区の津波防災まちづくりについて現地調査に行ってきました。

この日はちょうど「福良うずまるフェスタ」及び「津波防災フォーラム2018」というイベントが開催されていました。

(休暇村南淡路で撮影した福良地区海沿いの様子)

ここ福良の津波防災まちづくりの特徴は、観光文化や商業などで栄えてきた地域の特性と津波防災の取り組みを交えることで、まちづくり活動と防災の両立を目指している点にあります。私自身も、観光や産物を楽しみながら、福良の津波防災の取り組みを学ぶことができました。

(福良地域の路地を見て回りました)

午前のうずまるフェスタでは、地元にお住いの村野さんから福良の町を案内して頂きました。この町がどのようにして栄えてきたのか歴史的背景を学ぶことができました。お昼は南あわじ市で災害用非常食として採用されている、地元製造のそうめんをいただきました。

午後のフォーラムでは、シンポジウムや学生による防災のミニ劇場を拝見しました。シンポジウムでは南あわじ市教育委員会の浅井さんの講話があり、防災教育を進める上で方法論だけではなく語り継ぐこと、次世代の人びとの心に深く刻まれるような防災教育が大切であることを教わりました。子どもたちにも何ができるのかを考えさせ、主体的な役割を持たせることが災害の記憶や事実の風化を防ぐために大切なのだと考えさせられました。

講話のあと、別部屋にて防災グッズ作成の体験や手軽にできる防災食の試食コーナー、クイズを通して防災知識を学ぶコーナーを回りました。いざという時に活用できそうな役立つ知識ばかりでとても勉強になりました。

(実は一番左にいらっしゃる南あわじ市職員さんは社会安全学部の卒業生)

南海トラフ地震が発生した場合、兵庫で真っ先に津波が到達してしまうのが福良地区であり、予想では地震後30分程で9mの津波が来ると言われています。そのような状況下、津波を防ぎ抑えるのではなく緩和をする、軽減し逃げやすい状況を作ることで人を守れるよう目指し住民と自治体が一丸となってまちづくりに取り組まれており、活気に満ち溢れていました。地域活性化と防災の両立という取り組みがこれからも多くの地域に広まっていって欲しいと思います。