2020年阿万中西地区防災訓練に参加しました

執筆者:高井環(奥村ゼミ4回生)

2020年11月15日、南あわじ市阿万中西地区で行われた津波避難訓練に参加しました。阿万中西地区では,避難訓練時に隣保と呼ばれる10世帯程からなるグループを形成した後,避難を開始します。隣保に人々が集まった後、どのようなプロセスを経て避難行動を開始するのかを調査しています。
奥村ゼミは、毎年自治会と合同で調査を行っています。今年の訓練は、コロナのため密を避けて行われました。我々はドローン撮影班、地上追従班に分かれて調査を行いました。

ドローン撮影班は避難訓練全体の様子を2機のドローンを交互に飛ばしながら撮影します。ドローンは電池が短時間しか持ちません。45分近く続く避難訓練ではどうしても途中で電池の交換が必要になります。私たちは2機のドローンを交互に飛ばすことによって、45分間連続して観察し続けることを実現しています。 連携が要求される作業で、周囲の安全を確認しつつ離陸着陸の作業を行います。住民の方々が周囲に来た場合、すぐに飛行を中止できるよう監視員も配置し、盤石の体制で行いました。

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ドローン撮影の事前準備.何度もリハーサルを行います.

地上追従班は、隣保がどのように避難行動を始めるか、人数、出発時刻を映像に記録します。昨年は撮影方法が統一されておらず、ドローンの映像と合わせて分析することが難しいという壁にぶつかりました。そのため今年は事前準備の段階で、観察時注意すべきこと、例えば「隣保に介入しないこと」「声が聞こえる距離で撮影すること」「撮影開始時間の明記」などを他メンバーに共有しました。このような事前準備を念入りに行っていたおかげで、今年はより行動のプロセスを詳細に記録した映像を撮ることができたと感じています。

また、避難訓練は朝早くに行われること、我々の事前準備の時間がかかることの兼ね合いから、毎年前日に現地入りしています。早めに現地入りして食べるご飯が調査の楽しみでもあります。今年は、地元の食材をふんだんに使った懐石料理をいただきました。穴子の天ぷら、地元の玉ねぎを練り込んだ素麺、淡路牛のしゃぶしゃぶなど、美味しいものばかりでした。

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特産の材料をふんだんに使った夕ご飯

南あわじ市は、豊かな自然に恵まれ、住民の方々も温かく素晴らしいまちです。今回の調査を経て、このまちを災害から守りたいという思いが更に強まりました。引き続き、避難訓練の行動観察を続け、地域に貢献することができればと考えています。来年はコロナの影響なく、訓練に参加できるように祈っています。