『第20回千里メディカルラリー』開催 @高槻ミューズキャンパス (大阪府済生会千里病院主催)

こんにちは。廣川ゼミ3年、村山りょうです。

12月2日、高槻ミューズキャンパスにて、大阪府済生会千里病院主催『第20回千里メディカルラリー』が開催されました。
メディカルラリーとは、医師、看護師、救急救命士から構成された医療チームが模擬患者を診察し、限られた時間内に行う処置の的確さを競うコンテストです。
今回のメディカルラリーでは21の医療チームが参加し、9ステーションにて競技が行われました。

関西大学からは、廣川ゼミから2名、社会安全隊から6名がボランティアとして参加しました。



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私たちが配属されたステーション1では、無差別殺傷事件を再現した現場で、
17人という多数の重軽傷者と広い敷地が特徴でした。
非常にリアリティが高く、傷病者役に任命された社会安全隊のお二人は、特殊メイクで刺し傷が再現されています。



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医療チームの現場到着後、入り口すぐには、犯人が歩行者天国に突っ込んだトラックと轢かれた傷病者ら、ヤジを飛ばす野次馬たちに出迎えられます。
この混乱をかき分けて進む先に現場の本部が設置されているのですが、目の前の傷病者らと野次馬をなかなか抜け出すことができません。
まずはここを抜け出して本部にはいり、現場の安全確認と全体状況の把握を行ったチームが、比較的早く傷病者らの効率的な救護にあたることができていたように感じました。


トリアージ(限られた医療資源を最大限に活用し、救命できる傷病者に最善の医療を行うために、傷病者の治療緊急度と重症度によって治療の優先順位を決めるために行う)
にて、赤タグ(直ちに処置を行えば、救命が可能な者)と判断される傷病者が多く、限られた救護者らの人員・時間の中で、すべての赤タグの救護にあたることが非常に難しいようでした。
赤タグの中から黒タグ(直ちに処置を行っても明らかに救命不可能な者、または既に死亡している者)の判断を下さざるを得ない状況、
次第に状況が悪化し助けることができない患者など、再現にもかかわらず心が痛くなる現場でした。



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医療チームによって状況把握の方法も対応方法も異なり、各チームの特徴をみることができました。
野次馬が少なく本部に近い空き地にすべての傷病者らを移動させ、かたまって救護活動にあたるスタイルをとっているチームもあり、
効率的かつ傷病者らのプライバシーにも配慮がなされており、素人目線では良い策であるように感じました。



現場は非常に寒く、野次馬役を請け負った私は寒さをしのぐことでいっぱいだったのですが、競技者の方々は寒さをものともせず迅速に
状況把握・整理、救護活動を行っておられ、日々命と向き合う医療従事者の方々の凄さを身に染みて感じることができました。



普段目にすることのない医療現場の緊張感を間近で感じ、非常に学びの多い一日を過ごすことができました。
非常時に救護者として活躍することはできませんが、今回の経験を活かせるようにしたいと思います。



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