白良浜における観光客の避難について調査するため、白浜町を訪問

吉田ゼミ3回生の川島、吉川、山中です。
私たちは8月27日に和歌山県白浜町白良浜における観光客の避難について調査するため、周辺の寺や神社に訪れました。

みなさんはどこかに旅行に行く際、観光地における災害について気にしたことがありますでしょうか。旅行で訪れる場所というのは地理的知識がほとんどないと思います。そんな中、旅行先で自然災害が起こった時、避難経路や避難所・避難場所の場所を緊急時に容易に把握できる体制や多くの避難所・避難場所を充実させておくことは観光客の命を守る上で重要であると考えました。
白良浜は全国各地から人が集まる海水浴場であり、シーズン時である夏には1日最大約2万人も訪れる人気観光地です。ところが、白浜町が指定する避難所の収容数は町住民と観光客を合わせた人数には全く足りないのが現状です。その状況を少しでも解消するために、寺や神社の避難所としての使用可能性や既存の避難場所・避難所までの経路の分かりやすさなどを調査しました。
実際に調査すると、誘導看板のわかりにくい設置場所や看板の劣化、指定避難場所までの誘導看板の未設置、寺や神社の建物の老朽化、アクセスのしにくさなど多くの課題があることがわかりました。
今回の調査内容は、公益財団法人関西交通経済研究センター主催の第16回懸賞論文に投稿する予定です(締め切り11月末)。

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誘導看板が途中でなくなり、迷子になっている様子(左:山中さん、右:吉川さん)

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熊野三所神社にて(奥:川島さん、手前:山中さん)

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標高90m近くもある山神社にて(左:川島さん、右:山中さん)

(編集後記)
 政府の地震調査委員会によると、マグニチュード8~9クラスの南海トラフ地震が30年以内に発生する発生確率は70~80%とされており、いつ起きてもおかしくない状況にあります。避難者になったつもりで現地を歩き、ゼミ中では決して出てこなかった様々な問題点を発見できたことは大変有意義な調査であったと思います。現地に足を運ぶことの重要さを改めて感じることができました。(教員)