映画製作の艱難辛苦

執筆者:クニチカ ワタル

自分はフランス映画というものをおそらく見たことがない。おそらく、というのは自分がそもそも映画への造詣が深くなく、正確な分類を意識していないからだ。人並みに映画自体は見ているので、もしかしたら昔見た映画の中にフランス映画がある可能性も...おそらく無いだろうとは思う。

とまれ、今回見た映画はフランス映画に類する「アメリカの夜」という作品だ。フランス映画なのにタイトルが「アメリカ」とは、奇妙に感じる人も多いのではないだろうか。少なくとも自分はこのタイトルを聞いてフランス映画だとは思わなかっただろう。
この映画のストーリーを簡単に説明すると『1本の映画を製作する話』という風にまとめられる。無論、順調な道程ではなく様々な困難を乗り越えながら映画を製作するのだが、この映画には2重の意味でシンパシーを感じざるを得なかった。というのも、様々な困難を想定しつつ組織を運営するということは亀井ゼミで学ぶリスクマネジメントに通ずるものがあるというだけでなく、作品を作るということは自分の所属する演劇サークルでの活動に
通ずるものがある。そういうこともあり、この映画はとても興味深い作品だったといえるだろう。外出自粛の無聊を慰めるという意味でも、もし興味があれば「アメリカの夜」を見てみるのはいかがだろうか。