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先輩からのメッセージ

クロス留学/ドイツ  ヨハネス・グーテンベルク大学マインツ

自分の学習状況

 週に5コマの授業があり、英語とドイツ語の比率は3対2になっています。先生と学生とが常に言葉をかわしながら進むので、様々な意見に耳を傾けているうちにあっという間に授業の時間が過ぎていきます。
 講義の難易度は高く、授業について行くのが精一杯と感じることもしばしばありますが、内容はとても有意義です。また授業中の発言が必須なので、自然と英語やドイツ語を話す機会が増えて、外国語運用能力が確実に向上してるのを実感できます。
 大学の制度を通じて《バディ》を紹介してもらえます。バディとは様々な交流の機会があり、ドイツ語の練習にも付き合ってもらっています。さらに教室の内でも外でも多くの友人を得ることができました。そうした付き合いを通じて新しい知識も増え、身をもって異文化交流を実践しています。

   

学習環境としての街の様子

 現地の公用語はドイツ語です。そのため買い物など、日常の用事はドイツ語で済ませられるようになりました。会話の途中で困ってしまっても、ほとんどの人がことばを英語に切り替えてくれるので、どうにかなります。言語の勉強がしやすい環境だと言えるでしょう。
 日々の過ごし方ですが、平日は勉強、休日には観光と生活スタイルをしっかりと切り替えるようにしています。ドイツ人には週末にハイキングに行く習慣があるので、それに習って出かけることもあります。観光のインフラが十分に整っているのはよい点です。
 わたしが学ぶマインツの街ですが、ドイツ三大謝肉祭(カーニバル)の開催地の一つであり、豊かな歴史を誇ります。マーケットやイベントが頻繁に開かれるのも、お祭りで有名なこの街ならではのことで、毎日が賑やかで飽きることがありません。町並みもわたしたちが《ヨーロッパ》と言われたときにイメージする通りの美しいもので、そこで暮らしているだけで楽しい気分になってきます。
 市内には大聖堂をはじめとしていくつもの教会がありますが、壁面に描かれているものや彫刻といったもののデザインの相違からは、それらの建物の歴史的背景が伺えます。教会によっては土日だけしか入れないところがあるのも興味深いです。宗教の影響は建築だけではなく文化や習慣にも強く表れており、例えば、日曜日や祝日はレストラン以外のほとんどの店が閉まります。
 マインツからは国際的な金融都市として有名なフランクフルトに直通の電車が出ています。フランクフルトは、全体に歴史色の濃いマインツとは風景が少し違っていて、現代的な建築物が過去の建築物と共存しているのが興味深く、異なる楽しみ方が見つかる街です。

授業がある日の典型的な日程

 今学期、1週間のうちの授業日は月曜日・水曜日・金曜日の3日だけです。原則、授業が始まるのはお昼からですが、どのクラスも難易度が高く、宿題の量も多いです。そのため、授業がない火曜日と土曜日は課題を済ませたり、そのほかしなくてはいけない準備を終わらせたりするのに費やしています。
 特に忙しい水曜日を例にとると、起床したらまず掃除などの雑用を先に済ませるようにしています。12時15分に始まる90分の授業を3コマ受けたあと、食材を買いにスーパーマーケットに出かけ、その後、友達と遊んだり、毎週のように開かれるパーティに参加したりします。放課後にイベントに参加することや、ご飯を食べに行くこともあります。

当地で学び始めて感じた、驚き・感動など

 イタリア人留学生の友だちが大勢できました。ことに食文化を通じての彼らとの交流は特別な体験となりました。留学前は現地で必要とされるのはドイツ語と英語だけと思っていたので、イタリア語をたくさん聞くことになるとは予想外でしたが、それも留学の醍醐味だと思っています。
 本学には、イタリアのほか、イギリス、ブラジル、ポーランド、フランス、スペイン、トルコ、韓国、フィンランド、ノルウェー、スウェーデン、タイといった国々からも留学生が来ています。互いの文化は大きく異なる点もあれば、似通った点もあり、多様な価値観に触れることができました。留学の大きな成果です。しかし、異文化という大きな枠からだけではなく、彼ら一人一人と関わりのなかから得たものも少なくありません。
 ドイツで得たものは何か、話題になったことがあります。友人の一人が「ドイツ人は独立心旺盛で他人を当てにしない。比べて自分は人に頼ってばかりだから、自力でやり遂げる力がもっと必要なのだ」と言いました。その発言を受けて、わたしたちは議論を交わし、皆でしっかりと話し合って行動を決めるようにすれば、過度な依存を避けて孤立もせず、よいバランスが取れるだろうという結論にたどり着くことができました。
 異国で多国籍の人々と暮らしたこの3ヶ月、わたしの前にはこれまで知らなかった新しい世界が開けています。友人たちを通じて、イタリア語の学習や初めての土地の探訪など、未知の体験を重ねてきました。言語の能力、自主性、知識、意見の交流など、大切なことを学べたのは、ここマインツでできた友達のおかげです。とても感謝しています。これからも、その友情を大切にしながらさらに多くのものを得るように努め、残りの留学生活を全力で楽しみます。