北海道胆振東部地震レポート~パーキンソンの凡俗法則~

執筆者:奥村ゼミ3回生 福西 祐真

2019年7月13日〜15日の3日間、私たち奥村ゼミは北海道でフィールドワークを行いました。これは東海地域の日赤・朝日新聞が実施している「子ども新聞プロジェクト」の一環で、奥村先生はこのプロジェクトのアドバイザーを務められています。

同行したのは3回生4人です。以下にスケジュールをお示しします。"2日目午前までの行程もフィールドワーク?"という質問には答え兼ねますが、ご了承ください。

【スケジュール】
1日目:夜到着 札幌でジンギスカンを堪能
2日目:午前中に現地の美味しいものを調査
2日目:午後から子ども記者たちと北海道大学において工学部の渡部要一教授への取材
2日目:夜、小学生たちとワークショップ(取材のまとめ)
3日目:バスで移動しながら北海道胆振東部地震の被災地にて取材

さて、1日目、私たちは飛行機で新千歳空港に到着した後、電車で札幌駅に到着したその足で、北海道の食文化と言えばこれ「ジンギスカン」の店に直行しました。奥村先生オススメの店でした。感想を申し上げますと『なまらうめーべや!』といったところでしょうか。

翌日は、子ども記者たちと午後に合流するまでの時間を利用して、二条市場へ行ったり、札幌ラーメンを食べたり、北海道庁旧本庁舎を訪れて、北海道の歴史を学んだりしました。これらは北海道の文化や歴史を学ぶことが目的ですのであしからず...

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北海道名物ジンギスカンを食す

さて、ここからは私がこのプロジェクトに参加して、もっとも印象に残ったことを書きたいと思います。それは、議論、ワークショップの進め方の難しさに関係することです。

ワークショップで、子ども達と発表の準備をしているとき、自分たちがこれは重要だと思うことから発表していこうということになりました。子ども達が「せーの」で指をさしたのは、1つ目が「生活において気をつけないといけないこと」、2つ目が「その日学んだこと」でした。確かにどちらも渡部先生の話で大きく取り上げられていました。しかし、北海道胆振東部地震で最も多くの犠牲者が出たのは厚真町での斜面崩壊であり、取材でもその話は出ていました。にもかかわらず、子ども記者たちにとってその話題の優先順位は低かったのです。

奥村先生によると、こうしたことは大人でもよくあることだそうです。議論しやすいものを議論し、解決が難しいものには目を背けがち。「自転車置き場の議論(パーキンソンの凡俗法則)」のような話し合いになっているようでした。そういったことにならないように、進行役の役割が大切だと感じました。今回初めてワークショップを経験して、このような現象に陥ることを目の当たりにし、「災害の教訓を生かすことの難しさ」を感じました。

そういったことを感じられたことは、僕にとって、大きな1歩であり、これからのゼミ生活、研究にも生かして行きたいと思います。

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取材で聞いた話や考えたことを整理するワークショップ