非常食を食べてみて改めて感じたこと

M1(院生)の野元です。今回は災害時に役立つアイテムの一つ、非常食について紹介します。紹介するのは、アルファー食品さんの「安心米」という商品です。

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《 今回取り上げた「安心米」の一例。 》

安心米の食べ方は簡単です。①まず袋を開けます。②中の脱酸素剤とスプーンを取り出します。③お湯もしくは水を注水線のところまで注いでスプーンでかき混ぜます。④袋のチャックを閉じて、パッケージに書いてある時間待ちます。⑤頃合いをみて食べましょう。なお、カップ麺みたいに、お湯(水)を捨てる必要はないです。注いだお湯(水)は、ごはんが全て吸収します。

味については、主観になりますがどれもおいしいです。例えば、「山菜おこわ」ですが、"おこわおこわ"してます。おこげなどが好きな人向けの味かもしれません。「五目ご飯」は普通に私たちが一般的に食べる五目ご飯の味です。調味粉が別にある「エビピラフ」だと中華感が出てきます。ちょっと濃いめの味が好きな人はこっちが良いかもしれません。あと、3つに共通することですが、お湯が多いと、少しおかゆっぽくなります。注水線はありますが、水量はお好みで調節してもよいかもしれません。

今回は日常というシーンで利用したのですが、非常時だとどんなことが想定されるか考えてみました。そこで1つ気になったのが、調理時に脱酸素剤やスプーンなどを中から取り出す必要がある点です。保管・運搬する際には都合が良いのですが、肝心の食べるときに衛生面が少し気になりました。手で取りだすなら、除菌シート等による手指の消毒が必要なことはもちろん、待っている間にスプーンを落としたりしないようにも気を付けないといけません。日常の場面であればそこまで気にする必要が無くても、災害時には何らかの理由で汚物との接触が増えることも想定されます。備蓄をする際は、食器や食品用容器の用意もしておくと良いかもしれないと感じました。

最後にですが、非常食と言っても、非常時しか使わないのではなく、日常でもたまにはふれることの重要性も感じました。食べ物に限らず、非常用とされているものを非常時「専用」だと思って、普段触らないようにしていると、その非常時に使えなかったりするからです。食べ物の場合なら普段食べているもので保存が効いて、簡単に食べられるものがあれば、ある程度買いだめしておき、これらを賞味期限の近いものから食べていき、食べた分買い足す、という「ローリングストック」を取り入れる必要を感じました。そうすれば、「いつものごはん」で災害初期を乗り越えられます。いかに余剰を作り、それを社会の中で回していくか、これは社会安全を考える上での、ひとつの切り口だと思います。