2025年5月30日(金)、商学部学術講演会を以下の通り開催しました。
演題1:進化するESG投資
講 師:香月康伸氏(みずほ証券株式会社 サステナビリティ推進部ディレクター 京都大学経営管理大学院客員教授)
演題2: IHIのESG経営
講 師:瀬尾明洋氏(株式会社IHI 取締役 常務執行役員)
近年、持続可能な社会の実現に向け、環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)に配慮した経済活動が求められています。
本講演会では、香月氏に金融の面から見たESG投資について、瀬尾氏には企業の面からみたESG経営についてお話をいただきました。
前半の香月氏には、ESG投資の進化や意義、具体的な投資手法をご説明いただき、SDGsはゴールであり、その達成に向けたプロセスがESG投資であること、またなぜ環境や社会課題解決に金融が必要なのかについて、金融市場が地球規模の課題解決に果たす役割を示していただきました。
後半の瀬尾氏には、脱炭素社会や持続可能な未来の実現に向けた航空機のカーボンニュートラル化や燃料アンモニアバリューチェーン事業など、IHIの取り組みをご紹介いただき、ESGを軸にした経営方針より、「社会課題の解決」に向けた共通の価値観を持つパートナーづくりをファイナンスの面からも推進されていることをお話しいただきました。
その後の質疑応答の時間では、教室に立ち見が出るほど集まった多くの学生から、お二方に対して積極的に質問が寄せられ、それぞれの観点から真摯なご回答、アドバイスをいただきました。学生からは「どのようなお金の使い方や働き方をするかで、この社会にどう関わることができるのか気づいた」「ファイナンスと企業の行動で未来が変わる。自分もESGの流れを支える立場に立ちたい」などの感想が寄せられ、この学術講演会を通じてESG投資とESG経営への理解が深まり、感銘を受けたことがうかがえました。
記事提供:商学部 田村香月子准教授