関西大学法科大学院
アイコン トピックス
2021/10/01

尾島史賢教授が書籍を刊行しました。

実務家教員の尾島史賢教授が、この度書籍を刊行しましたのでお知らせします。

img_9784873547398_1-thumb-autox147-56422-thumb-100x147-56423.jpg『法的思考のススメ 大人になる君に知ってもらいたいこと』(関西大学出版部)

「成年年齢を18歳に引き下げることを内容とする「民法の一部を改正する法律」が2022年4月1日から施行されると、18歳に達した「あなた」は「大人」の仲間入りを果たすことになります。これまでは20歳未満であれば「未成年者取消権」を行使していったん締結した契約を取り消すことができましたが、成年年齢が18歳に引き下げられると、18歳に達したあなたはもはや未成年者取消権を行使することができなくなってしまいます。

これは18歳になったあなたを大人として認め、社会において「責任」ある地位を担ってもらうという意味では喜ばしいことでしょう。しかし一方で、これまで法律によって保護されていたものがなくなるということは、あなたがトラブルに巻き込まれる可能性が高まることを意味します。つまり、あなたが加害者になったり被害者になったりするかもしれないのです。

そのようなトラブルに直面したときに、あなたが拠り所にできるのが法律なのです。法律に則って解決できる力、これを「法的思考=Legal Mind(リーガルマインド)」といいます。この法的思考(Legal Mind)こそがトラブルに直面したあなたを助けてくれるのです。

法律上大人になったとはいえ、まだまだ未熟なあなたが悪い大人の食い物にされることがないようにしなければなりません。あなたが法的思考(Legal Mind)を身につけることができれば、トラブルを未然に予防し、回避することができるのです。

本書は、「日常生活」「住まい」「アルバイト」「消費者」「恋愛」「お酒」「交通事故」「薬物」「就職活動」「倒産」「相続」「刑事裁判」の各章で構成されています。

法律は社会におけるルールです。そのルールに基づいて物事を捉え直すことは、あなたの学生生活や日常生活を豊かにすることにつながります。本書は、「大人になる君に伝えたいこと」というサブタイトルのとおり、高校生や大学生、その保護者向けに執筆しています。自分がトラブルに直面したらどうすべきか、という観点で本書と向き合ってください。」     (著者:尾島史賢)