私は、小さい頃からボーイスカウトに所属し、地域のボランティア活動に参加していました。そのなかで、ボランティアは誰かの力になれるだけでなく、自分自身の成長にもつながるということを感じました。そういった背景から、将来はどんな形であれ、誰かのために力を注げる仕事がしたいと考えるようになりました。インターンシップ先の企業を決める際に、MR(医薬情報担当職)という業種を選んだのも、“薬”を介しての“力”の提供を行っている点に着目したからです。実際の仕事現場では、その“力”を世の中に向けて、どう働きかけているのか、という点に興味を抱きました。さらに、今回お世話になった製薬会社では、「患者さんを一番に考える」ことを社内のモットーとして掲げており、その考えに魅力を感じたことが企業選びの決め手となりました。
実習では、「働くとは何か」ということについて、グループワークを中心に議論しました。その準備として、専用シートを用いて入念に自己分析を行い、自分の長所や短所を見つめ直しました。そこで、私は人前で意見をいうことが苦手であり、積極的に発言することが今後の課題だと気づくことができました。また、他の人の考え方から、たくさんの刺激をもらえたので、これから就職活動をしていくなかで、自分にとっての「働くこと」の意義を考えることができたことは、すごくプラスになったと思っています。
実習プログラムのなかで、業務のしくみ(流れ)や業務内容を担当者の方からご説明いただきました。薬の製造~お客様の手元に運ばれるまでのプロセスをお話しいただき、自分の考えていた以上に様々な人・企業が携わっていることに驚きました。MR職では、病院(医師)が営業先となるため、周りへの気配りや全体のスケジュール管理に特に気をつけなければなりません。また、“薬”という、人体への影響に直結する道具を“安全”に扱うためにも、“どんな成分が含まれているのか”“どんな効果があるのか”“必要としている患者さんはどんな症状なのか”といった事前のヒアリングやディテーリングの重要性をヒシヒシと感じさせられました。資料だけでは読み解くことができない部分を自分の目で見られたことは、私にとって非常に貴重な体験となりました。
3年次から始まったゼミ活動では、昔から興味をもっている「ジャーナリズム」という分野の研究をしています。自己分析のなかで気付いた短所を克服するためにも、ゼミでのフィールドワークでは、積極的に発言をするよう心がけています。今では、どう発言すれば自分の意見を伝えられるのかを考えることができるようになりました。そのため、以前より研究の幅が広がり楽しくゼミ活動を行うことができています。
社会安全学部では、様々な分野の先生がおり、自分の学びたい分野の先生のゼミを3年次で選ぶことができます。自分の専門分野を追究するなかで、時には、他分野の先生からまったく異なる視点でアドバイスをもらえるのも魅力のひとつです。
前述したように、私は「誰かの助けとなるような仕事に就きたい」と考えています。私は、自分が先頭に立って牽引するタイプではなく、周りを調和させながら裏方タイプ1つのことを成し遂げることが得意な裏方タイプだと感じています。インターンシップの経験も踏まえ、今後は自分の長所を生かすとともに、短所である消極的な部分をなくすため、多くの方たちと積極的にコミュニケーションを取ることを意識していきたいです。
また、就職活動では、製薬業界を第一に志望しているものの、決して固執はせず、広い視野をもって臨もうと考えています。業界研究をはじめとする事前準備をきっちりと行うことを心に留めて、結果として、自分の長所を生かすことができ、さらにやりがいを感じることができる仕事に就くことができればと思っています。