2025年09月16日
以下のとおり、客員教授講演会を開催します。
日時:2025年10月1日(水)10:40~12:10
場所:高槻キャンパス TB301教室
演題:「100年後の未来への提言ーアフリカとのビジネス・パートナーシップに期待できることー」
講師:ウスビ・サコ 関西大学客員教授(京都精華大学元学長/名誉教授東京都公立大学法人理事/東京都立大学特任教授)
100年という時間軸を考えることは、決して非現実的な未来論ではありません。それは、今の私たちの選択が、子どもたち、そしてその次の世代にどのような世界を残すのかを問い直す行為でもあります。本講演では、そうした長期的な視野に立って、日本とアフリカがこれから築いていくべきビジネス・パートナーシップの可能性を探ります。
アフリカは今、急速に変化し続ける世界のなかで、その若く力強い人口構成や豊かな資源、多様な文化背景をもとに、新たなグローバルパートナーとして注目されています。これまでは「支援の対象」として語られてきたアフリカですが、今や「共創のパートナー」として対等な関係を築くべき時代に入りました。特に、都市開発、農業、教育、エネルギー、デジタル分野などにおける革新的な連携の可能性が広がっています。
私自身は、マリ共和国に生まれ、中国で学び、日本で暮らしてきた経験から、多文化の交差点でさまざまな実践を積んできました。まちづくり、教育、建築、起業支援などの現場に立ち会う中で、アフリカの若者たちが持つエネルギーや創造力に深い希望を感じています。そして、彼らとの対話のなかで、日本の若者がアフリカで何を学び、何を残し得るのかを真剣に考えるようになりました。そしてアフリカの若者とどのように未来を構築できるか。
今、日本とアフリカの関係に求められているのは、「市場の開拓」ではなく、「信頼と共感に基づいた長期的な協働」です。本講義では、グローバルな視点とローカルな実践を交差させながら、100年後の未来を見据えつつ、2世代をつなぐ持続可能なパートナーシップの構築について、皆さんと共に考えていきたいと思います。
以 上