多様な進路に対応したバックアップ
関大法曹会(2024年3月現在、約740名)等の強力なバックアップにより、本学法科大学院設立から現在まで、司法修習生の就職率約100%を維持。
さらに企業法務部でのインターンシップ、法科大学院生のみを対象とした企業説明会や公務員試験対策等、多様な進路に対応する充実したサポートを行っています。
また、法科大学院に特化した専門キャリアコンサルタント(キャリアコンサルタント資格保有者)などにより、キャリアデザインの形成から履歴書の書き方まで、個々の適性や学修状況に応じたきめ細かい指導を行っています。
就職サポートの特長
就職支援委員会による就職支援
本法科大学院では就職支援委員会を設置し、関大法曹会、キャリアセンターをはじめとする本学内外の関係機関・団体等と緊密に連携しながら、本法科大学院生および修了生を対象に、就職支援のための様々な活動を行っています。
第76期司法修習生も就職率約100%!
司法修習生の就職状況が厳しくなる中で、本法科大学院出身の第76期司法修習生のほぼ全員が、法律事務所などへの就職を果たすことができ、本法科大学院開設以来、修習を終了した司法修習生(340名)の就職率は約100%を誇っています。また、検察官の任官や、裁判所事務官をはじめとする各種公務員や一般企業などへの道を選択した者もおり、法化社会の中で、幅広く活躍の道を歩み始めています。
司法試験短答式試験合格後から司法研修所入所までのサポート
若手法曹による短答式試験合格者向けガイダンス
例年6月頃、主に司法試験短答式試験合格者を対象に、関大法曹会所属のOBにより、短答式試験合格後から論文式試験合格発表・司法修習開始までの間の過ごし方や司法修習に対する取り組み方等についてアドバイスをするガイダンスを開催しています。過去には若手法曹による法律事務所への就職活動についてのガイダンス等を開催し、好評でした。
裁判所見学および現職裁判官との意見交換会
裁判官出身の実務家教員の指導のもとに、短答式試験合格者(ただし、受け入れ人数の関係から選抜を実施)を対象として、裁判所見学を行い、また現職の若手裁判官らとの質疑応答を通じて、短答式および論文式試験の各合格発表を経て実務修習に入るまでの間の心構えや具体的な勉強の方法等についてアドバイスを受けられる、意見交換会を開催しています。
司法試験合格者数
実施年 | 受験者数 | 短答合格者数 | 論文(最終)合格者数 |
---|---|---|---|
2006年(平成18年) | 50名 | 42名 | 18名 |
2007年(平成19年) | 130名 | 90名 | 32名 |
2008年(平成20年) | 187名 | 144名 | 38名 |
2009年(平成21年) | 207名 | 147名 | 35名 |
2010年(平成22年) | 220名 | 155名 | 32名 |
2011年(平成23年) | 210名 | 139名 | 35名 |
2012年(平成24年) | 184名 | 105名 | 22名 |
2013年(平成25年) | 135名 | 89名 | 19名 |
2014年(平成26年) | 183名 | 103名 | 19名 |
2015年(平成27年) | 159名 | 107名 | 22名 |
2016年(平成28年) | 135名 | 74名 | 15名 |
2017年(平成29年) | 104名 | 59名 | 12名 |
2018年(平成30年) | 95名 | 50名 | 6名 |
2019年(令和元年) | 69名 | 41名 | 12名 |
2020年(令和2年) | 55名 | 33名 | 10名 |
2021年(令和3年) | 51名 | 35名 | 6名 |
2022年(令和4年) | 53名 | 39名 | 15名 |
2023年(令和5年) | 55名 | 37名 | 7名 |
関大法曹会による就職支援
740名の会員(2024年3月現在)を擁する関大法曹会では、昨今の厳しい就職状況を踏まえ、司法修習生の就職活動を支援しています。具体的には、司法修習生の同意を得たうえで、関西大学法科大学院就職支援委員会から司法修習生の履歴書等の個人情報の提供を受け、法律事務所への就職を希望する司法修習生を関大法曹会会員等に紹介しています。また、司法修習生が就職活動にあたって抱えている悩みや不安を解消するため、懇談会も積極的に開催しています。
関大法曹会による修習前事前研修
2023年度の事前研修は、11月下旬から12月中旬にかけて、関大法曹会会員の協力事務所において1日コース、3日間コース、5日間コースの内容で実施され、司法試験合格者は、大阪の各法律事務所に赴き、様々な弁護士実務を経験しました。合格者たちからも修習前に法律実務に触れる機会を得ることができて大変役に立ったと好評でした。
事前研修体験記
小松法律特許事務所 弁護士 中原 明子(66期)
司法試験の合格発表後、司法修習が始まるまでには、3か月近い期間があります。この間に、関西大学法科大学院では、司法修習に先立って実務に触れる機会として、法律事務所での事前研修の機会を設けてくれています。関大法曹会の先生方の全面的なご協力を得ての修了生に対するこのように手厚いサポートは、関西大学法科大学院ならではの良さだと感じています。
私も司法試験合格後、小松法律特許事務所(大阪)において、3日間の事前研修の機会をいただき、実際の事件や、事務所の先生方のプロとしての矜持に触れ、大きな刺激を受けました。
小松法律特許事務所では、一般民事事件のほか、知的財産と倒産という2つの専門分野を持っており、事前研修では、これらの専門分野についても、可能な範囲で、依頼者との打ち合わせや内部ミーティング等に参加させていただきました。このときの経験が、自分もこれらの分野を専門とする弁護士になりたいという強い思いにつながり、現在、ご縁を頂いて同事務所でアソシエイトとして勤務させて頂いております。
短いですが、内容の濃い3日間でした。これから司法試験に合格される皆さまにとっても、あらゆる意味で貴重な経験になるかと思いますので、是非、積極的にご参加いただければと思います。
セイカ法律事務所 弁護士 星野 峻三(66期)
私は、司法試験に合格後、司法修習が始まる前の11月に、関大法曹会の事前研修としてウェルブライト法律事務所に1日、上原綜合法律事務所に3日間お世話になり、先生方にご指導いただくことができました。
ウェルブライト法律事務所では、相談者の了解を得て法律相談に同席し、先例のない法的手続の可否について調査及び報告することまでさせていただき、上原綜合法律事務所では、内容証明の起案方法や遅延損害金の計算等、賃貸借契約終了後の建物明渡請求事件についてご指導いただきました。両事務所での事前研修を通じて、司法修習までの準備・心構えだけでなく、弁護士としての姿勢・心構えまでもご指導いただき、司法修習が始まる前に実務を強く意識することができました。
私の場合は、事前研修に加えて、現在、関西大学法科大学院の教授である尾島史賢弁護士に対して個別に事務所を見学させていただきたい旨のお願いをし、合格前に事務所見学をさせていただきました。そのようなご縁もあって、尾島弁護士の事務所で弁護士としてのキャリアをスタートすることになりました。
私と同じように個別に事務所見学等をお願いすることもいいとは思いますが、事前研修を活用することで多くの先生方にご指導いただく機会を得ることができますので、積極的に参加してほしいと思います。
弁護士法人大阪船場法律事務所 弁護士
久保 勇二(70期)
私は、司法修習が始まる前の11月に、大阪船場法律事務所にて、3日間、関大法曹会の事前研修に参加させていただきました。
事前研修は、弁護士の方々が仕事をしている様子を間近で見ることができるだけでなく、実務で必要とされる書面の作成方法等の指導もしていただけて、とても有意義な研修内容でした。また、司法修習では法律事務所での研修期間がありますが、その内容を事前に経験できるというメリットもありました。その上、研修とはいえ、堅苦しい内容だけではなく、学びたいことを自分で選択でき、弁護士の方々との食事の機会などもあって、司法修習開始前に、法律事務所の雰囲気を感じ、楽しみながら学べる内容となっておりました。
就職活動という面でも、私は、事前研修でお世話になった大阪船場法律事務所にご縁を頂いて、そのまま就職させていただくことになりました。
関西大学法科大学院では、在学中の学習支援はもちろん、事前研修を含めた修了後のサポートもとても充実しており、関大法曹会からの強力なバックアップもあり、司法試験の勉強に専念することができる環境が整っていると思います。
法曹以外の志望者に向けた就職支援
法化社会の実現に向けて設置された本法科大学院では、法律基本科目をはじめ各種展開・先端科目を含む法律応用科目を提供しており、その課程を修めて「法務博士(専門職)」の学位を取得し、高度かつ幅広い専門的知識と応用・実践能力を身につけた修了生は、法曹の枠だけでなく、裁判所事務官・書記官その他の国家公務員、地方公務員や、製造業・総合商社・金融等の一部上場の民間企業等にも幅広く進出し、活躍しています。
本法科大学院では、企業(法務部門)からの就職情報の提供、修了生に対する幅広い職域拡大支援活動も行っています。