KANDAI HEADLINES ~ 関西大学の「今」

「新・関大アプリ」2026年秋公開!
挑戦とつながりを生むプラットフォームへ

文化・スポーツ

/関西大学 学長 高橋 智幸


 2026年11月、創立140周年の節目を迎える関西大学。今秋、ポータルシステム「関大アプリ」と「インフォメーションシステム」が生まれ変わる。デジタル学生証の導入など学生生活を便利にするだけではなく、学生一人ひとりの「挑戦」を促し、その成長を後押しするとともに、卒業生や受験生、地域へと「つながり」を広げる画期的なプラットフォームを目指す。
 新・関大アプリに込めた思いと、その先に描く関西大学の未来について、高橋智幸学長に聞いた。

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「新・関大アプリ」広報チラシ
※チラシ内の上記画像は、イメージであり、実際のアプリ画像とは必ずしも一致しません。

「その先の関西大学」をつくる、新アプリが誕生

──新しい「関大アプリ」が目指すものを教えてください。
 新アプリのコンセプトを一言で表現すると、「関西大学の文化を体現するプラットフォーム」です。
 ただ便利な機能を集めただけのサポートツールではありません。関大人らしく、これからの時代を生き抜くために必要な「挑戦するマインド」を育んでいく。そして、関西大学の大きな強みである「つながり」を、あらゆるステークホルダーが生かせるようにする。そのために大きな役割を果たすアプリにしたいと考えています。
 「あらゆるステークホルダー」と言いましたが、新アプリの対象は学生や教職員だけではありません。卒業生や保護者、受験生、さらには地域の方々まで利用できるシステムを目指しています。

 創立140周年という節目にリリースするアプリだからこそ、「さすが関西大学」と思ってもらえるものにしたいという強い思いがありました。ゆくゆくは、「このアプリを使いたいから関西大学に入学した」と思ってもらえるほど魅力溢れるアプリにする、それが私たちの目標です。
 2026年秋のリリース時は、まずは利便性の向上を優先し、学生がよく使う機能に絞ってシンプルにスタートします。その後、利用者の対象を広げながら、段階的に機能を拡張していくロードマップを描いています。つまり、秋のリリース時は完成形ではありません。むしろ、ここがスタート地点です。

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※上記画像は、スマホアプリ・Webアプリ トップ画面イメージであり、実際のアプリ画面とは必ずしも一致しません。

便利ツールを超えた、関大らしいアプリ

──開発にいたるまでの背景や経緯を教えてください。
 関西大学は早い段階からポータルアプリの開発に取り組んでおり、実は今回の新アプリが3代目になります。これまでは「関西大学インフォメーションシステム」と「関大ポータル」スマホアプリを運用し、学生や教職員に対する情報発信ツールとして利用してきました。
 2代目のアプリがリニューアルの時期を迎え、2024年頃から「次のアプリをどうするか」という検討が始まりました。当初は単純にアプリの更新を目的として、お知らせや時間割機能等のユーザビリティ向上、より便利なアプリへのアップデートをイメージしていました。しかし、ただの便利ツールだけでは関西大学らしくないですよね。便利ツールを超えたアプリにしたい。関西大学の文化を具現化するアプリにしたいと思いました。そこで、プロジェクトチームを立ち上げる前に、まずは教職員を集めて雑談会を開くことにしました。

──なぜ「雑談会」という形にしたのでしょうか?
 関西大学オリジナルのツールをつくるために、ざっくばらんに活発な意見交換がしたかったのです。会議室で「新アプリ検討ワーキンググループ」なんて看板を掲げると、畏まってしまい、面白いアイデアはなかなか出てきませんよね。ですから雑談会では「とにかく好き勝手に発言する。ダメ出しも遠慮無くする」というルールにしました。「こんな機能があったら最高じゃない?」「いや、それ絶対誰も使わないでしょ」。そんなやり取りが飛び交い、驚くほどたくさんのアイデアが生まれました。真面目な会議では、おそらく出てこなかった発想ばかりです。
 そのアイデアの中から「今の学生が何を求めているのか」ではなく、「関西大学は学生にどんな経験をしてほしいのか」をベースに実装機能を選びました。大学として、「学生一人ひとりに届けたいものは何か」を徹底して考えたのです。その結果、たどり着いたキーワードが「挑戦」と「つながり」でした。

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※上記画像はイメージであり、実際のアプリ画面とは必ずしも一致しません。

関西大学にある「挑戦の機会」を一つの地図に

──その「挑戦」を促進するのが、目玉機能の「関大クエスト」ですね。

 「関大クエスト」は、今回の新アプリの主役ともいえる機能です。関西大学が知ってほしいことや体験してほしいことを「クエスト」として課題設定し、学生をはじめとするユーザーがクエストを達成すると、報酬として「カラット」を受け取ることができるコンテンツです。たくさんのカラットを集めた人には、成長の軌跡として「称号」が与えられます。自分がこれまでどのような挑戦・チャレンジを重ねてきたのかを、アプリ上のステータスとしていつでも振り返ることができる、「成長の可視化ツール」といえるものです。

 クエストの内容は例えば「Myカレンダーで時間割を確認しよう」「未読のお知らせを読破しよう」といったアプリの使い方から、「『統一学園祭』へ行こう」「体育会各クラブの試合を観戦しよう」といったイベント参加を促すものまでさまざま。「大学図書館を利用しよう」「キャリアセンターを利用しよう」といった施設利用に関するものや、ボランティアへの参加、英語講座・セミナーへの参加を促すものなど、実に幅広いクエストを用意する予定です。

──この「クエスト」を実装する目的は何でしょうか?
 関西大学には、学生が挑戦できる機会が驚くほどたくさんあります。改めてその機会を知ってもらい、今まで以上にチャレンジをしてもらいたいからです。例えば、学部での学びや研究活動はもちろん、留学、ボランティア、社会連携活動、学会での発表、客員教授による特別講義、大学スポーツの応援など、課外活動まで含むと、体験できるチャンスは数えきれません。
 しかし現状として、それらの情報があちこちに散らばっており、各担当部署ではその取り組みを一生懸命発信しているのですが、その情報を届けるプラットフォームが各部署のウェブサイトだったり、あるいはチラシやパンフレットなどの広報物だったりしてまちまちなのです。
 学生からすると「結局、どこを見ればいいの?」となりますよね。「何かやってみたい」と思っても、自分に適したチャンスがどこにあるか分からないこともあるでしょう。宝物があるのに、その在り処を示す地図がバラバラになって、それぞれ違う引き出しにしまってあるような状態です。
 そこで今回のアプリでは、関西大学にある「挑戦の機会」を一つの場所に集め、学生自身が見つけやすいようにします。そのうえで「関大クエスト」という仕組みによって、学生の挑戦を後押ししていきます。

──ゲームのような感覚で楽しみながら、自分自身の可能性を広げていけそうですね。
 「関大クエスト」は他者と比較するものではなく、あくまで自分自身の成長を振り返り、自己評価するためのコンテンツです。クエストに並ぶたくさんの目標を見ながら「この目標に取り組んだら、もう少し成長した自分になれるかもしれない」と、一歩レベルアップした未来をイメージしてもらう。冒険の旅のように、わくわくしながら関西大学での学生生活を楽しんでもらいたいですね。もちろん、学部や研究科をはじめ、学内のさまざまな部署が、ユーザーの成長につながるクエストを随時更新していく予定です。これからどんなことに挑戦できるか、ぜひ期待していただきたいと思います。

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※上記画像はイメージであり、実際のアプリ画面とは必ずしも一致しません。


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「新・関大アプリ」広報チラシ
※チラシ内の上記画像は、イメージであり、実際のアプリ画面とは必ずしも一致しません。

「つながり」を、みんなで育てるプラットフォームへ

──ほかにも、アプリにはさまざまな機能が加わりますね。
 例えば、大学からのニュースやお知らせを、これまで以上に受け取りやすくします。大学から発信される情報の数は非常に多く、本当に重要な情報が埋もれてしまいがちです。新アプリでは、情報への導線を整理し、素早くアクセスできる設計にしました。特に重要な情報は、確認しなければ次の操作に進めないような仕組みも考えています。
 また、「デジタル学生証」や「デジタル校友証」も段階的に導入します。「デジタル学生証」については、まだ業界でのスタンダードな仕様や規格が確立していないため、当面の間は現在のカード型学生証と併用する予定です。まずは汎用性のあるデジタル学生証を導入し、それをどう使うのが良いのか、学生の声も聞きながら試していきます。「デジタル校友証」については、関西大学の約50万人の校友・卒業生に、ゆくゆくはデジタルの校友証を発行し、関西大学のさまざまなサービスを受けられるようにしたいと考えています。
 こういった「つながり強化」の一環として、例えば在学生と卒業生とのマッチング機能で、卒業生が学生の悩みに応えたり、起業・就職支援を行ったり。卒業生が経営する店舗等情報があっても面白いですよね。コミュニケーションを促進する仕組みの基盤にしていきたいと思っています。

──夢が広がりますね。
 私の中での構想はまだまだありまして、例えば受験生も入学前から「関大クエスト」を体験して、入学後に称号を得られるような仕組みや、関西大学の学生団体に少額から寄付できるような仕組み、ほかの大学にもクエストを提供してもらって、学生たちの挑戦の機会をさらに広げるといったこともできるかもしれません。夢はどんどん広がっていくのですが、もちろん時間もコストも必要ですので、すべて実現するのは現実的ではありません。何を優先して、何を実装するのか、学長としても本当に悩んでいます(笑)。

──新アプリの「成長」に期待が集まりますね。
 今回のアプリでは、特に「機能を追加できるフレームワーク」を重視しました。アプリのリリース後に、ある学部や研究科が「こんな機能を学生に提供したい」と考えたときに、そのアイデアをアプリに実装できるようにする土台づくりです。これまでも関西大学の職員は、業務改善のアプリや仕組みを自らつくってきました。これからは、学生に直接使ってもらう機能も自分たちで考え、実現できるようになります。もちろん、すべてが成功するとは思っていません。試行錯誤を重ねながら、大学自体もチャレンジを繰り返す。そして、みんなでこのアプリを育てていきたいと思っています。

「挑戦」と「つながり」を人生の力に

──このアプリを通じて、関西大学をどのような大学にしたいと考えていますか?
 私は、大学の価値は、大学にいる4年間だけで決まるものではないと考えています。卒業した学生が、その後、社会でどう生きるのか。どのような人とつながり、どのような仕事、挑戦をして、どのような人生を送るのか。そこまで含めて、大学の価値なのではないでしょうか。
 関西大学で「挑戦すること」を経験した学生が、社会に出てからも挑戦し続ける。関西大学で出会った仲間とのつながりを卒業後も大切にする。そして、困ったときには関西大学の仲間を頼り、誰かが困っていれば今度は自分が手を差し伸べる――。こうした「挑戦」と「つながり」の文化が、学生生活から卒業後の人生まで続いていく。その結果として、「関西大学を卒業して良かった」と思い、「充実した人生を送っている」と感じてくれる。それこそが大学にとって一番大切な評価だと思います。
 今回のアプリは、そのための一つのツールとして考えています。便利な機能を増やすこと自体が目的ではありません。学生一人ひとりが自分の可能性に気づき、誰かとつながる。そして一歩踏み出す。そのきっかけを大学としてたくさんつくっていきたいですね。
 創立140周年は、140年を振り返るだけの年ではなく、これからの関西大学を次の世代と一緒につくり始める年です。新しいアプリも、その一歩になればと考えています。

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