ガバナンス研究科Graduate School of Governance

沿革および特色

これまで、国と地方政府が中心となって政策の立案とその運営を担ってきました。今日では、 民間委託の推進やNPO法の制定などが示すように、 複雑な社会問題の解決に対する企業や民間団体の積極的な関わりが、 最近では期待されるようになってきています。 すなわち、 行政および政治を含めた政府セクター、 民間企業を含む市場セクター、 そしてNPOやボランティア組織などの市民セクターが協働して問題解決に取り組み、 社会にとって望ましい状態を実現することへの認識の高まりが、 「ガバナンス」 に対する注目につながっているのです。

そこで、 ガバナンスの担い手となることを期待されるのが 「高度公共人材」 です。 それは、 公的な問題を発見して、 その解決策としての政策をデザインし、 さらにそれを実現していくことができる能力をもつ人材を意味します。 ガバナンス研究科では政策学を基盤とした教育・研究を行って、 高度公共人材の養成を行います。

関西大学は、 これまで政府、 自治体、 国会、 地方議会などで活躍する多くの人材を輩出してきました。 関西大学にとって初めての政策系大学院となるガバナンス研究科では、 さまざまな領域において社会問題の解決に貢献できるような人材の育成をめざします。

複数による指導体制

ガバナンス研究科は、入学から修了まで特定の1人の教員が全てを指導する従来型形態ではなく、複数教員による指導体制が特徴です。研究課題を多角的に捉えるとともにきめ細やかな研究指導を行うため、前期課程・後期課程共に、主担当研究指導教員と副担当研究指導教員による指導体制を整えています。授業科目にも多様な専門分野の教員を配置し、1つの社会問題を複数のアプローチから多面的に研究することができます。

博士課程前期課程 3つのポリシー(教育方針)

修了認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)

ガバナンス研究科博士課程前期課程は高度公共人材の育成を目的として、国際社会において総合的・学際的な教育研究を行い、高い倫理性を持ち、国際水準でも通用するような課題を発見する能力、政策を立案する能力、政策を評価する能力を有した上で、自らが創り出した政策を実行に移していくことができる高度専門職業人及び研究者を養成し、次の知識・技能、思考力・判断力・表現力等の能力及び主体的な態度を身に付けたものに対して修士の学位を授与します。

1 (知識・技能)
高度専門職業人として高い倫理性を持ち、国際社会・高度情報化社会が抱える諸問題にガバナンス学の高い専門性を用いて、自らが創り出した政策を実行に移すことができる。
2 (思考力・判断力・表現力等の能力)
実践的なコミュニケーション能力を軸とする「考動力」を基盤とし、国際水準でも通用するグローバルあるいはローカルなレベルにおける課題の発見、それに対する政策の立案、そしてその政策を適切に評価する力を身に付けている。さらに政策分析の知識、研究の遂行に必要な基本的能力、国際的な視野も身に付けることができる。
3 (主体的な態度)
学士課程で培った密なコミュニケーションを基盤とし、解のない現代社会の諸問題に高い専門性を持って意欲的に取り組み、強いリーダーシップをもって新しい価値を主体的に生み出すことができる。

教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)

ガバナンス研究科(以下、「本研究科」という)では、学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)に掲げる知識・技能、思考力・判断力・表現力等の能力及び主体的な態度を修得できるように、以下の点を踏まえて博士課程前期課程を編成します。

1 教育内容
(1)学士課程で修得した知識・技能をさらに活用に向けて実践するために、講義、演習を体系的に組み合せている。具体的には法学・政治学・行政学及び経済学・経営学を主たる柱としつつ、相互の有機的な連関を保つ。(2)社会科学各分野を網羅しつつ厳選されたかたちで配置されている講義科目群は、政策分析の基礎と手法を身に付けながら、学生の関心に応じて、地域における公共的な課題の解決、あるいは国際レベルにおける公共的な課題の解決に対して必要とされる学際的なアプローチをとるにあたって必要となる知識を獲得できるようにデザインされている。(3)特に問題を多角的に考察する能力を身に付けることを目標に、演習科目を設置している。2 教育評価(1)知識・技能の修得に関しては、修士論文や学会発表等の研究成果を、外部評価を含めて審査し、通常の授業評価と組み合わせて把握する。(2)本研究科において身に付ける思考力・判断力・表現力等の能力と、主体的に学びに取り組む態度に関しては、指導教員による指導と評価によって把握する。

入学者受入れの方針(アドミッション・ポリシー)

ガバナンス研究科では、学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)及び教育課程編成の方針(カリキュラム・ポリシー)に定める教育を受けるために必要な、次に掲げる知識・技能、思考力・判断力・表現力等の能力及び主体的な態度を備えた人を博士課程前期課程に求めます。

1 (知識・技能)
国際社会・高度情報化社会が抱える諸問題の根源にある背景を知識として有している。また政策研究は学際的であり、研究対象・方法の多様性という特徴を持つため、法学、政治学、行政学、経済学、経営学などの社会諸科学あるいは都市工学、環境学、統計学などの自然諸科学のうちのいずれかの分野について、学部レベルでの基礎知識を修得している。
2 (思考・判断・表現)
実践的なコミュニケーション能力を軸とする「考動力」の基盤を有し、課題の発見やそれに対する政策の立案、そしてその政策を適切に評価する力の基礎を身に付けている。また、論理的思考及び表現の基本を身に付けている。
3 (態度)
基本的なコミュニケーション能力を有し、グローバルあるいはローカルなレベルの諸問題解決に強い意欲を有している。

博士課程後期課程 3つのポリシー(教育方針)

修了認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)

ガバナンス研究科博士課程後期課程は高度公共人材および高度専門職業人の育成を目的とするだけでなく、自律した研究者としてその知識・能力を最大限に発揮して、またその考動力を高いレベルで活かして、内外の社会へ貢献できる人材を養成し、次の知識・技能、資質・能力及び態度を身に付けたものに対して博士の学位を授与します。

1 (知識・技能)
高度専門職業人としての高い倫理性を持ち、国際水準でも通用する高度な課題発見の能力、政策を立案する高度な能力、政策を評価する高度な能力を有するとともに、グローバルあるいはローカルなレベルにおいて、自らが創り出した政策を実行に移していくことができる。
2 (思考・判断・表現)
実践的なコミュニケーション能力を軸とする「考動力」を基盤とし、国際水準でも通用するグローバルあるいはローカルなレベルにおける課題の発見、それに対する政策の立案、そしてその政策を適切に評価する力を身に付けている。さらに政策分析の知識や国際動向、研究の遂行に必要な高度な能力、国際的な視野も身に付けることができる。
3 (主体的な態度)
博士課程前期課程で培った密なコミュニケーションを基盤とし、解のない現代社会の諸問題に高い専門性を持って意欲的に取り組み、強いリーダーシップをもって新しい価値を主体的に生み出すことに加えて、国際的ネットワークを通じて積極的に価値創出の枠組みを形づくることができる。

教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)

ガバナンス研究科(以下、「本研究科」という)では、学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)に掲げる知識・技能、資質・能力及び態度を修得できるように、以下の点を踏まえて博士課程後期課程を編成します。

1 教育内容
(1)博士課程前期課程で修得した知識・技能をさらに活用に向けて実践するために、講義、演習を体系的に組み合せている。具体的には法学・政治学・行政学及び経済学・経営学を主たる柱としつつ、相互の有機的な連関を保つ。(2)社会科学各分野を網羅しつつ厳選されたかたちで配置されている講義科目群は、政策分析の基礎と手法を身に付けながら、学生の関心に応じて、地域における公共的な課題の解決、あるいは国際レベルにおける公共的な課題の解決に対して必要とされる学際的なアプローチをとるにあたって必要となる知識を獲得できるようにデザインされている。(3)特に問題を多角的に考察する能力を身に付けることを目標に、演習科目を設置している。2 教育評価(1)知識・技能の修得に関しては、博士論文や学会発表等の研究成果を、外部評価を含めて審査し、通常の授業評価と組み合わせて把握する。(2)本研究科において身に付ける資質・能力と、主体的に学びに取り組む態度に関しては、指導教員による指導と評価によって把握する。

入学者受入れの方針(アドミッション・ポリシー)

ガバナンス研究科では、学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)及び教育課程編成の方針(カリキュラム・ポリシー)に定める教育を受けるために必要な、次に掲げる知識・技能、資質・能力及び態度を備えた人を博士課程後期課程に求めます。

1 (知識・技能)
国際社会・高度情報化社会が抱える諸問題の根源にある背景を知識として有している。また政策研究は学際的であり、研究対象・方法の多様性という特徴を持つため、法学、政治学、行政学、経済学、経営学などの社会諸科学あるいは都市工学、環境学、統計学などの自然諸科学のうちのいずれかの分野について、大学院レベルでの基礎知識を修得している。
2 (思考・判断・表現)
実践的なコミュニケーション能力を軸とする「考動力」の基盤を有し、課題の発見やそれに対する政策の立案、そしてその政策を適切に評価する高度な能力を身に付けている。また、論理的思考及び表現の高度な能力を身に付けている。
3 (態度)
高度なコミュニケーション能力を有し、グローバルあるいはローカルなレベルの諸問題解決に強い意欲を有している。

入試情報

資格取得・就職・キャリア

修了後の進路

本研究科前期課程修了後の進路としては、 国家公務員および地方公務員、 国際公務員、 NPO・NGOの職員、 議員秘書、 コンサルタント、 シンクタンク職員、 ジャーナリスト、 民間企業 (とりわけ社会貢献部門など)、 起業による経営者、 そして国会議員および地方議会議員などが考えられます。 また、 中学校教諭専修免許状 「社会」、 高等学校専修免許状 「公民」 を取得して、 社会における問題の解決に教育の面でも貢献することができます。

社会人学生の場合には、 上のような能力を養うことで、 従来の職場でのさらなる活躍が可能となるでしょう。 また、 課程を修了した人が政策分野に関する研究をさらに継続することにより、 高度な研究および教育に従事する研究者となることも期待されます。

後期課程修了者については、大学をはじめとする各種の教育機関で活動する研究者、および国際交流の場などで活躍できる高度専門職業人の育成をめざします。とりわけ、留学生については、海外の大学や研究所に積極的に送り出すことをめざしています。

修了生からの声

写真:小林 祥訓 さん

ガバナンス研究科 ガバナンス専攻

小林 祥訓 さん

修士課程: 2014年3月修了(入試種別: 社会保険労務士会推薦)

私は現在、建設会社の工事部で管路更生工事の施工管理業務の他、品質管理業務等(認証を取得したISO(国際規格のマネジメントシステム))の再構築、工事担当者が作成した実行予算書の照査業務及び担当者が作成したISOの各種帳票の点検・改善などの業務を行っております。

大学では工学部生物工学科を専攻しており、自治体の上下水道施設における微生物を利用したプラントの施工管理にも係わっていた私は、公共工事を受注する側の視点のみならず、発注する側の視点を学ぶことで仕事の視野を拡大したいと思い、大学院進学を考えている中で、ガバナンス研究科に出会いました。

在学中は、講義及び演習等で学びを共にする他の院生の研究内容に触れることで、多くの行政サービス等に関する課題を意識するようになりましたし、日常から他の院生の研究内容に関連した新聞、テレビ、インターネット等の記事も自然に目に留まるようになり、国内外の政策に関する問題意識が高まりました。

また、研究室で誰もが学内の総合図書館で借りた書籍等を熱心に読んでいる姿に刺激され、従来読んでいたビジネス書籍等のみならず、研究対象となる書籍等を意識して読むようになるなど、読書の量とスタイルも大きく変化しました。
職業・年齢の異なった社会人学生及び留学生等との交流も新鮮で、多くの刺激を受けるとともに多様な価値観を学びましたし、留学生の優秀さにも驚かされました。

社会人として長い間、業界の常識、企業組織の慣習等の視点でしか業務上の課題に取り組むことができず、また社会問題に関しても、マスコミ等の一方的な視点から見た情報のみを受け入れていましたが、ガバナンス研究科では、課題に対する多面的な視野を学ぶことができました。これは勤務先での業務だけでなく、今後の人生においても直接役立つことだと思います。

卒業後も、ガバナンス研究科で学んだことを基に、業務に積極的に取り組んでいきたいと思います。