2026年06月25日
以下のとおり、総合情報学部講演会を開催します。
日 時:2026年7月14日(火)13:00~14:30
場 所:高槻キャンパス TB301
演 題:「大阪・関西万博 『2億円トイレ』の物語」
講 師:米澤 隆 氏(建築家、大同大学工学部建築学科准教授)
昨年開催された2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)においては、多様な建築や展示、イベントが会場を彩った。そのなかで開幕前から大きな注目を集めた施設の一つとして、万博における公募プロポーザルから建設された会場施設のひとつ「トイレ5」がある。
複数のユニットを積み重ね、閉幕後には分解・移設・再構成することを前提に計画されたこの建築は、万博の開幕前には通称「2億円トイレ」として万博開催への批判と反対運動において槍玉に挙げられ、SNS上においても幾度も炎上を繰り返した。
しかし、万博開幕後には、実際に建築を体験した来場者からポジティブな感想が数多く寄せられる一方、設計者自身による継続的な情報発信や説明を通じて徐々に理解も広がり、設計者と利用者とのコミュニケーションを通じた応援者も増加していった。さらにはファンクラブの設立や多様なファンアートの制作へと発展をとげたことで、公共建築としても極めてユニークな出来事が生まれるに至った。
本講演では、公募プロポーザルへの応募から設計・建設、会期中の運用、SNS上で起きた議論、閉幕後の分解・移設・再構成までを、一つの建築が社会のなかで経験した物語として設計者本人が振り返る。万博という巨大なメディアイベントがもたらした貴重な場において、ひとつの建築がいかに語られ、人びととの関係を築き直していったのかを考えてもらう機会としたい。
以上