就職・進路法職への就職・先輩の声

法職への就職・先輩の声

法学部(2020年3月卒業)

池本 亮太 さん

現在の仕事内容について

現在は司法修習生として研修を受けています。司法修習とは、司法試験に合格したのち、裁判官、検察官、弁護士になる資格を得るためにする研修で、全国各地の裁判所、検察庁、弁護士会での実務修習と、司法研修所での集合修習の研修が行われます。実務修習では、裁判所、検察庁、弁護士会にそれぞれ配属され、裁判官、検察官、弁護士による個別的指導の下で実際の事件処理を体験的に学びます。具体的には、裁判所で訴状や準備書面を読んで事件の帰趨を検討し、裁判官と議論したり、検察庁では取調べをしたり、弁護士のリサーチの手伝いや書面作成をしたりします。集合修習では、司法研修所教官(裁判官、検察官、弁護士の実務経験のある方々です。)による講義や起案、講評などの実務教育を受けます。

在学中に取り組んだ学びや活動で現在の仕事につながっていること

          

在学中では、ゼミでの研究に積極的に取り組んでおりました。ゼミは商法・会社法(原ゼミ)でしたが、一つの判例をテーマにゼミ生に対する発表の機会がありました。基本的には題材の判例が何を言っているのかを発表するのですが、自分は踏み込んで、判例の射程や、類似判例をみることにより題材の判例の意義を俯瞰的にみたり、場合によっては民事法改正による位置づけの変化の有無などについても検討し、発表するようにしていました。具体的には、題材の判例に関連する部分の制度や判例となるに至った論点を基本書で確認したり、題材判例の評釈や論文を入手できる分すべて入手して読み漁ったり、その中で関連判例が出てきたりすれば、その関連判例及びその評釈を読んだりしていました。このような取り組みにより、リサーチ能力や一つの分野を深く理解する能力が養われました。そして、司法研修所での研修では、課題をみたときにどこが争いになっているのか、解決する上での問題点はどのような点にあるのかを早く発見できるようになりましたし、判例等のリサーチ、リサーチした判例と課題となっている事件との射程を検討することが早くなるなど、幅広くつながっていくようになりました。

          

今後の抱負

          

今後、自分は弁護士として法曹業界に入っていくことになりますが、これまでの勉強や取り組みが弁護士の仕事に何らかの形でつながっていき、依頼者にとってよりよいアドバイスや解決ができるように努力していきたいと考えています。また、皆様が、関西大学法学部において、自由に勉強ができる環境のもと、切磋琢磨され、法律にかかわる仕事でご活躍されますことを心よりお祈りしております。