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2021.10.29ニュース

IVEC 2021: PBLによるマインドセットとスキルの育成:2つのバーチャル交流プログラムの事例から

10月29日(金)、IVECにて、IIGE教授のSajjad Pouromid博士とDon Bysouth博士、コーディネーターのMichele Fujii氏と和田いづみ氏が、日米間およびシンガポール間の2つのプロジェクト型学習(PBL)VE/COILプログラムのケーススタディについて、共同発表しました。発表のタイトルは「PBLによるマインドセットとスキルの育成:2つのバーチャル交流プログラムのケーススタディ」であり、2021年2月に実施された2つの短期カスタマイズプログラムが取り上げられました。

 

詳しくは、下記の発表の概要をご覧ください。

 

 

 

 

 

 

 

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新型コロナウイルス感染症拡大により、さまざまなITプラットフォームを利用し、アイデア出しや協働プロジェクトなど、バーチャルにビジネスを行う社員が増えています。ポストコロナで活躍するために、未来の雇用レポート(World Economic Forum, 2020)でが述べるには、分析的思考やイノベーション、アクティブラーニング、学習戦略、さらに複雑な問題を解決する力が必須スキルのトップ3です。教育者として、デジタル化がビジネスに与える影響を十分に認識できる未来のリーダーを育成する必要があります。

 

この壁を超えるために、私たちはプロジェクトベースの学習をバーチャルで行うというアプローチを実践しています。関西大学の日本人学生を対象に、ふさわしいマインドセットを身につけ、グローバルに活躍するための能力と起業家精神を育成することを目的とした2つのインテンシブ・プログラムを紹介します。これらは、学生の雇用可能性を高めるために重要な知識やスキル、そしてツールを提供することを目的としています。例えば、国境を越えたバーチャルな場で協働することが職場で当たり前になった現在、問題発見からプロジェクトの結果報告まで、起業家精神を要するプロジェクトを遂行する一連の流れを、全てオンラインで体験・実践できるという、新しいアプローチでプログラムを設計しました。ただ一連の講義を受けてもらうよりも、私たちが重視していることは、学生に様々なITプラットフォーム(Discord、Padlet、Miroなど)を使ってもらい、プロジェクトの各フェーズにおけるチームワークを促進することを実体験してもらうことなのです。

 

プログラムを実施する中で私たちが得られた気づきは、この新たなアプローチが文化の多様性に対する学生の理解を高め、新しいアイデアをどんどん探求することを促しているということでした。学生が学習の中心となり、教師がファシリテーターとなって、学習したばかりのスキルや問題解決のためのツールを、安心感のある環境の中で実際のビジネスシナリオに即して適用できるようにしています。急速な成長が求められるとも言えますが、それでも学生のデジタルスキルに進歩がみられていることは確実に確認することができました。以上を踏まえ、この2つのバーチャル交流プログラムは、教育学のバーチャル交流活用の新たなモデルケースの1つであると言えます。