講座・講演会

清水展特別任用教授の最終講義を実施しました

 12月23日、清水展特別任用教授の最終講義を実施しました。

 清水展教授は、19796月に東京大学教養学部助手として採用され、九州大学助教授・教授、京都大学教授を経て、20179月より本学部の特別任用教授に着任し、現在に至ります。

 清水教授は、長年フィリピンをフィールドとして文化人類学の研究を遂行してきました。英語の文献も多数執筆し、研究成果を広く世界に公開しています。さらに、2016年に第11回日本文化人類学会賞、2017年に第107回日本学士院賞を受賞しており、日本における文化人類学研究者を代表する一人であるといえます。

 最終講義のテーマは「アフガニスタン復興支援と平和構築をめぐる国際政治のもつれあい―中村哲医師とペシャワール会の灌漑事業の現場から見る、その世界史的意義―」。清水教授が心の師と仰ぐ、中村哲医師のアフガニスタンにおける36年間の人道支援を例にとり、文化人類学がどういう研究であるべきなのか熱弁をふるいました。

 優しい人柄で、多くの学生から慕われていた清水教授。学生をはじめ、この日駆けつけた卒業生や教職員らに見守られるなか、学生から贈られた花束・記念品を微笑みながら受け取り、「これからの時代は、政策創造の「創造」、つまりクリエイトすることが1番大事な力となります。中村医師のように、今までと違った発想で、現場が本当に必要ものは何か、しっかり目を凝らして耳をすませて見極めていくことが重要です。そのために充実した4年間の学生生活を過ごしてください」と言葉を贈りました。