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学部概要

教員エッセイ

第6回都市を観察する

商学部教授 横田 茂(国際ビジネス専修)

 私のゼミの研究テーマは「グローバルビジネスと都市の世界システム」である。経済のグローバル化が、ビジネスの場である都市をますます国境を越えて鎖のように結びつけ、都市の姿を変えていくので、大阪のような大都市圏で学ぶ学生にとって都市の変貌を研究することは、身近な生きた教材を通してビジネスの最も新しい姿を学ぶ有効な方法ではないだろうか。このアイデアは、20年ほど以前に大学の在外研究員としてニューヨークに留学したとき、アパートと研究室を行き来する途中に姿を変えてゆく街を眺めつつ、思いついたことだ。

 毎年数回おこなう「都市の観察」は、このテーマに取り組むなかで生まれた企画だ。地元の吹田をはじめ大阪、神戸、京都など日帰りでゆける街。ゼミ旅行で訪れる遠方の都市。学生たちが候補地を出しあい、行動日程を決める(ホテルもできるだけ学生が予約します)。

 これは言ってみればフィールドワークという方法なのですが、実はそんなに難しいことではなく、かならず遊びの時間がそこに組みこまれている。若い人たちにとって都市は何よりも楽しむところなのだ。

 ところで、今までに色々な都市を訪れたが、最近は東京へ出かけることが多くなったのは、メディアに映し出されるこの大都市の姿にひきつけられるからだろうか。

 先年も3年生のゼミのみなさんと東京へ1泊旅行を企画した。初日、東京駅をスタートして新橋でゆりかもめに乗り換えて有明まで移動するあいだに、私がウォーターフロントから眺める「都市とグローバルビジネスの景観」を、ガイドのように「講義」したあと、学生たちはきっちり2時間の「お台場見学」を。

 さて、今年のゼミはいずこへ?

『葦 №134号』より

2008年03月17日更新
※役職表記は、掲載当時のものです。

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商学部教授 横田 茂

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