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最新情報

研究部門別発表会(第55回)を開催しました。

 2017年11月14日(火)、関西大学千里山キャンパスに於いて、B(生命・人間・ロボティクス)研究部門による研究部門別発表会(第55回)を開催いたしました。
 当日は、東京大学 生物生産工学研究センター 葛山智久 准教授、本学化学生命工学部 山中一也 准教授による講演が行われ、多数の方々にご参加いただきました。

【講演①】
   「放線菌の生理活性アミノ酸ホモポリマー生合成機構に関する研究」
            関西大学 化学生命工学部 准教授 山中 一也
[概要]
 天然に見出される"ホモ"ポリアミノ酸としては、Bacillus属細菌が生産するγ-poly-glutamic acidと数種の放線菌が生産するε-poly-L-lysine (ε-PL)、その類縁体であるpoly-L-diaminopropionic acid及びpoly-L-diaminobutyric acidが知られています。後3者は、何れもポリカチオン特有の強力な抗菌活性や膜透過性など様々な生理学的性質を示すことから医療分野への応用利用も期待されています。これらの直鎖ポリマー構造を構築する生合成機構は何れも長年未解明でしたが、我々は世界に先駆けてε-PLが膜結合型のユニークな酵素により生合成されることを明らかにしました。本講演ではε-PL生合成と、その知見に基づく新規生理活性ポリアミノ酸の探索及び生合成研究について紹介しました。

【講演②】
   「放線菌のテルペノイド生合成機構に関する研究」
            東京大学 生物生産工学研究センター 准教授  葛谷 智久
[概要]
 テルペノイドは、天然から50,000以上の化合物が単離されており、その構造と生物活性はきわめて多様性に富んでいます。その構造多様性は、単純な2つのイソプレンユニット、イソペンテニルジリン酸とジメチルアリルジリン酸が複数個縮合した後、複雑な環化反応と水酸化などの様々な修飾反応によって達成されます。本講演では、土壌微生物である放線菌由来のテルペノイドに関するユニークな酵素の同定と反応機構の解明に至った過程について紹介しました。


  ☆DSC05446.JPG ☆DSC05450.JPG