学科概要
現代の都市は、高度な機能を備えた社会基盤・情報基盤により支えられ、発展してきました。しかし、人口の過密、交通混雑、環境汚染、自然災害に対するもろさなど、多くの問題が表面化しています。これらの問題に取り組むには、都市を社会システムとして幅広い観点から捉え直し、さまざまな情報の整理に基づいて、そのシステムを計画し、設計し、管理・運営していかなければなりません。本学科では、自然環境に調和した持続可能な都市を創造するため、環境、情報、マネジメントなども含めた統一的な視点に基づき、都市システムを計画、設計および維持管理するために必要な知識と技術を習得し、まちづくりを担う技術者・研究者となることをめざします。
学びのキーワード
道路・鉄道・橋・トンネル・上下水道・河川・港湾などの社会基盤施設の設計・建設・維持管理、都市計画、交通システム、防災・減災技術、環境マネジメントなど、都市を支える幅広い分野を学びます。3年次からは「都市インフラ設計コース」と「社会システム計画コース」に分かれ、専門性を深めます。確率論を使ったリスク解析など、数学的手法を用いた問題解決能力も養成します。
コース紹介
3年次からコースに分かれて学習します。
都市インフラ設計コース
美しい都市を創造し、より安全にするために、都市の社会基盤を機能的に設計・建設・維持管理できる技術者を目指します。
◆特徴:道路・鉄道・橋・トンネル・上下水道・河川・港湾などの社会基盤施設を設計・建設・維持管理するために必要な知識を学びます。自然条件、社会条件、環境条件を総合的に判断して、社会基盤施設や構造物をデザインする方法を学びます。
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19世紀の橋と新交通システム
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歴史・景観に配慮した河川整備
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減災効果の高い鋼・コンクリート合成護岸
社会システム計画コース
多様な社会を円滑に、より快適にするために、社会システムを包括的に計画し、企画立案・開発・マネジメントできる技術者を目指します。
◆特徴:人口減少や地球環境の変化に適応し、都市社会を持続的に発展させる方法を学びます。市民のニーズ・意見をくみ上げて、包括的に計画を立案し、防災、交通、通信、生産・流通など、社会を支えるシステムを効率的に管理・運用する方法を学びます。
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健康まちづくりの未来デザイン
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都市をバーチャル空間で再現
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スマートフォンで都市を安全に
研究室の窓

研究テーマ:炭素繊維強化樹脂材を用いた接着補強・補修工法におけるはく離発生確率の推定
理工学研究科 環境都市工学専攻 都市システム工学分野
博士課程前期課程 2025年3月修了
横関 邦彦
鋼橋や鉄筋コンクリート構造物などを補修・補強する際、CFRP板という炭素繊維強化樹脂でつくった板を接着させる方法があります。CFRP板は軽く、接着剤で貼り付けられるため、足場を組む工程を省略できたり、作業者にかかる負担を削減できるというメリットがあります。しかし、断面急変部で応力集中が生じるため、鋼部材の弾性変形範囲内でCFRP板がはく離してしまうことが懸念されています。はく離がどのような条件において、どんな確率で起こるのかを明らかにすることが、私の研究の目標です。研究は、コンピュータを使ったシミュレーションが中心です。確率論をはじめ、これまで学んだ数学の理論をプログラムに落とし込む力が求められます。
この学科を選んだ理由
高度経済成長期から50年以上が経過し、当時大量に建設された道路や下水道、港湾などのインフラ設備の劣化が進んでおり、さらに大規模自然災害が続発し、私たちが暮らすまちはダメージを蓄積させています。安全なまちづくりやまちの強靭化につながることを学びたいと思ったのが、本学科を選んだきっかけです。
将来の目標
災害が多いこの日本で、人々が少しでも安心して暮らせるまちづくりに貢献できるよう、研究を通して培った知識を生かし、さらに技術力や経験を積み重ねたいと思います。
予想される将来のフィールド
都市インフラ設計コース
- 官公庁の土木職
- 総合建設業(ゼネコン)
- 建設コンサルタント
- 橋梁メーカー
- 鉄道事業者
- 高速道路会社
- プラントエンジニアリング
- 資源・エネルギー業
社会システム計画コース
- 官公庁の土木職
- 都市計画コンサルタント
- シンクタンク
- 都市開発企業
- 運輸業
- 製造業
- 情報通信業
- 企業の情報システム部門
取得できる資格
所定単位を修得し申請することで資格を取得できるもの
- 測量士補
卒業時に受験資格が得られるもの
- 甲種消防設備士
試験が一部免除されるもの
- 土地家屋調査士(測量士補取得が必要)
所定単位を修得し一定の実務経験を積むと資格を取得できるもの
- 測量士
一定の実務経験を積むと受験資格が得られるもの
- 土木施工管理技士
- 建築施工管理技士
- 造園施工管理技士
- コンクリート診断士※1※2
- コンクリート構造診断士※1※2
- コンクリート主任技士※1
- コンクリート技士※1
- 土木鋼構造診断士※2
- 土木鋼構造診断士補※2
※2 講習を受講することが必要
資格によっては、学部あるいは大学院在学中に受験資格が得られるものもあるので、詳細な要件についてはそれぞれ確認してください。
所定単位を修得すると資格を取得できるもの
- 中学校教諭一種免許状〔数学〕
- 高等学校教諭一種免許状〔数学・情報・工業〕
- 司書
- 司書教諭
- 学芸員
資格取得に配慮したカリキュラムが組まれているもの
- 技術士・技術士補
- 土木学会認定技術者
- シビル・コンサルティング・マネージャー
- 情報処理技術者(応用情報技術者)
カリキュラム
1年次
必修科目(各コース共通)
- 第1選択外国語Ⅰ・Ⅱ
- 第2選択外国語Ⅰ・Ⅱ
- 数学を学ぶ(微分積分Ⅰ)
- 数学を学ぶ(微分積分演習Ⅰ)
- 数学を学ぶ(微分積分Ⅱ)
- 数学を学ぶ(微分積分演習Ⅱ)
- 物理を学ぶ(力学Ⅰ)
- 線形代数Ⅰ
- 都市システム工学概論
- 情報活用実習
- デザイン実習
- 基礎プログラミング実習
選択科目(各コース共通)
- 物理を学ぶ(電磁気学Ⅰ)
- 化学を学ぶ(基礎化学)
- 地球の科学
- 線形代数Ⅱ
- コンピュータ科学Ⅰ
2年次
必修科目(各コース共通)
- 第1選択外国語Ⅲ・Ⅳ
- 応用解析学
- 応用プログラミング実習
- 技術者倫理
選択科目(各コース共通)
- 統計モデル分析
- 確率モデル分析
- 数値解析
- 静定構造力学
- 静定構造力学演習
- インフラ設計学
- 水理学
- 水理学演習
- 地盤力学
- 地盤力学演習
- 社会計画
- 社会計画演習
- 都市地域計画
- 測量学
- 応用測量学
- 測量学実習
- 建設材料学
- 環境工学
- 情報システム学
- 情報ネットワーク論Ⅰ
- 知的財産権法
3年次
必修科目(各コース共通)
- 都市システムモデリング
- 都市システム工学セミナー
必修科目(都市インフラ設計コース)
- 不静定構造力学
- 応用水理学
- 応用地盤力学
- メンテナンス工学
- インフラ工学実験
- 都市インフラ設計実習
必修科目(社会システム計画コース)
- 応用社会計画
- 環境計画学
- 都市情報システム
- 信頼性工学
- システム開発実習
- 社会システム計画実習
選択科目(各コース共通)
- 鋼構造学
- 耐震工学
- 河川工学
- 海岸工学
- 地盤設計学
- 都市交通システム
- 都市システム計画
- 景観デザイン
- 社会意思決定論
- RC構造学
- プロジェクト・マネジメント
- アセットマネジメント
- 環境工学演習
- 地球環境システム
- 情報の数理
- コンピュータ科学Ⅱ
- データマイニング
- 情報メディアシステム
- 情報ネットワーク論Ⅱ
- 最適化分析
- 技術英語
選択科目(都市インフラ設計コース)
- 応用社会計画
- 環境計画学
- 都市情報システム
- 信頼性工学
選択科目(社会システム計画コース)
- 不静定構造力学
- 応用水理学
- 応用地盤力学
- メンテナンス工学
4年次
必修科目(各コース共通)
- 特別研究Ⅰ
- 特別研究Ⅱ
1〜4年次
選択科目(各コース共通)
- 海外体験研修(各プログラム)
- Engineering Communication
- Climate Change and SDGs
- Architecture, Civil & Environmental Engineering
- 寄附講座(各テーマ)
2〜4年次
選択科目(各コース共通)
- 地域再生(各テーマ)
※カリキュラムは入学年度により異なります。詳細はKAN-CAN!をご確認ください。

数学の力を応用して幅広い領域のリスクを解析し、より良いまちづくりや技術につなげる
都市システム工学科
兼清 泰明 教授