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2025年02月18日
地域連携センター
【堺市と関⻄⼤学との地域連携事業】 Art with Hospital in Sakai 堺市医療機関とアート 連続講演会(2/17)第1回を開催しました!
堺市・社会医療法人生長会・ベルランド総合病院において、2024年度・堺市と関西大学の地域連携事業「Art with Hospital in Sakai 堺市医療機関とアート」の連続講演会第1回目を行いました。
まず、本事業代表の社会安全学部・亀井克之教授が2023年に関西大学出版部より刊行された『フランス医療機関におけるアート』に基づく講演を行いました。講演の中でフランスの30病院で導入されている投影装置イリュミナールの実演も行われました。
次に、社会医療法人生長会理事長補佐の山村達雄さんより社会医療法人生長会・社会福祉法人悠人会グループにおけるAIFフィロソフィー「アートとサイエンスの融合」というご講演をしていただきました。
社会医療法人生長会は使命として「愛の医療と福祉の実現」、会是として「地域と職員と共に栄えるチーム Yu・ki・to・do・kuゆき届いたサービス」を掲げておられること、各施設において、AIF(愛の医療と福祉の実現)フィロソフィーに基づき、みんなが幸せの希求者」「心身における幸せを支援する」「パートナーと目的共有し、チームを組む医療」の基本思想を大切にして、地域に根ざしたトートルヘルスケアをいかに実践されているかについてお話しいただきました。
参加者のおひとり、社会福祉法人悠人会特別養護老人ホーム・ベルファミリア施設長の岸口盟(まこと)さんからは、生長会の生長とは「生まれ育つ、伸び育つ」の意味で、1980年に制定されたロゴマークは、愛の医療と福祉によって、お役に立てることをひとつでも多く、喜びの輪を少しでも大きく、という私たちの理念と精神を徐々に大きくなっていく緑色の4つの緑色の三角形と中央の十字によって表現していることを解説していただきました。生長会・悠人会は1955年に岸口繁医師によって「府中病院」として創設されました。創業者の岸口氏は、サイエンスとアート、西洋医学と東洋医学の分析と総合、サイエンス:臓器の病気志向・アート:病む人の病気志向=サイエンスに基づく最適の治療「ベストキュア」とアートの技による最善の心配り「ベストケア」そして最高のパートナーシップ「ベストパートナーシップ」という考え方を創設当初より大切にしました。したがって、施設は、随所でアート志向となっています。
講演・ディスカッション終了後、ベルランド総合病院・看護部科長の石川奈名さんのご案内で、緩和ケア病棟を見学しました。眺めのよい病室、入院患者さんがトイレを使いやすくする工夫、お見舞いに来られる方に最大限配慮されたスペースや部屋、アートにあふれる共有スペース、そして、看護師エリアのガラスには患者さんが描かれたアートが飾られていました。生長会・悠人会グループでは、スタッフ同士が理念に則った行動を互いに褒め合い、感謝をこめて投票するベストサービスカードがあるのですが、緩和ケア病棟が毎月とても高く評価されているそうです。
堺市・耳原総合病院のチーフアートディレクターの室野愛子さんと、同アートディレクターの衛藤桃子さんも参加され、「ホスピタルアートのある街・堺」にふさわしい企画となりました。
堺市医療機関の参加者は、「日常何気ないところで、病院では、これだけ患者さんのことを考えて取り組まれているのがわかった」「理念に支えられて、このような居心地のよい病院ができていることがわかった」「言われてみればアートがいろいろあるなと思った」などの感想が寄せられました。
発表資料や一部動画は、準備ができ次第、公開し、堺市民をはじめ一般の方に還元されます。
「生長会グループにおけるフィロソフィー アートとサイエンスの融合」はこちら