KANDAI HEADLINES ~ 関西大学の「今」

関大万博部員が語る「万博の歩き方」
~想像を超える面白さだ!繰り返し行こう!~

地域・社会

 開幕から約2カ月半を迎えた大阪・関西万博。折り返し点が近づく中、関大生を含む若者も、万博会場での新しい出会いや発見に心を躍らせることが多いようだ。関西大学公認学生コミュニティ・関大万博部のメンバーは開幕前にさまざまなパビリオンについて調べ、「万博部が考える夢洲の歩き方~おすすめプラン3選」をまとめた(情報紙『関大万博通信』に掲載)。万博が開幕し、実際に足を運んだ今、おすすめのコースは修正されるのか?付け加えることはあるのか?今や"万博会場の通"になろうとしているメンバーに聞いた。


 「おすすめプラン3選」を考え、「その後」の取材に応じてくれたのは、坂井一貴さん(社会安全学部)、喜多羅咲玲さん(環境都市工学部)、菅穂香さん(法学部)、寺田和真さん(法学部)の2年次生4人。「おすすめプラン3選」は、「友達が大阪くるんやさかい 楽しませたろ!プラン」「3世代全員で楽しむ!家族旅行プラン」「恋人と!憧れの世界旅行デートプラン」と、"目的別にどのパビリオンを回るか"をピックアップした。

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左から寺田和真さん、喜多羅咲玲さん、菅穂香さん、坂井一貴さん、

前評判通りの注目パビリオン

 実は開幕前には情報が十分でなかったパビリオンもあり、このピックアップ作業はかなり苦労した。しかし作成後、「答え合わせ」的に万博会場を訪れてみた彼らの感想としては、「全体的には3プランは合っていた、と思います。前評判の高かったパビリオンを挙げていますが、実際に行ってみたらやはりすごかったところが多く、"違った!"という場所はなかった」。特に「楽しませたろ!プラン」で挙げた「null2」には「見た目だけでびっくりする」、「PASONA NATUREVERSE」には「IPS心臓の展示が感動的」と鮮烈な印象を受けた。また、「家族旅行プラン」に組み込んだ「GUNDAM NEXT FUTURE PAVILION」の実物大ガンダムの展示については、「現役大学生は"世代じゃない"のに、あまりにもインパクトが大きく忘れられない場所になる」と予想を上回る感動を覚えたという。

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(左)「null2」、「GUNDAM NEXT FUTURE PAVILION」の実物大ガンダム像

 加えて、NTTパビリオンには「視覚効果が驚きで、とても面白かった」(喜多羅さん)と感想が挙がるなど、企業パビリオンの満足度も高かった。「企業の取り組みがそれぞれよくわかった。学生が企業の活動を知って、自分の就職について考えるのにも役立つのでは」との声も寄せられた。


 「世界旅行デートプラン」で列挙した海外パビリオン(サウジアラビア、イタリア、チェコ、スイス、オランダ)は、予想通り行列の絶えない人気パビリオンになっている。一方でこれ以外にも興味深いパビリオンが多く、「映像で"観せる"館が多い中、バーレーン館は"触っても良い"展示が多く、実物の魅力で迫ってきたのが印象に残った」(坂井さん)、「コモンズ館や何カ国が一緒に入っているパビリオンはおすすめ。今まであまり聞いたことのない国や地域の将来性を知ることができる。自分の"推し国"探しも楽しい。僕の推しはバングラデシュです」(寺田さん)など、各パビリオンの趣向の凝らし方が心に残ったようだ。

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(左)スイスパビリオン、バーレーンパビリオン

行ってみて感じた「万博の楽しみ方」は

 そのうえで、新たに考える「万博の楽しみ方」について4人に聞いた。


 ➀「歩く」
 パビリオンは外観だけでも興味を引くものが多く、ただ歩き回り、建造物を見るだけでも楽しい。「施設内に入らなくても、広い会場をゆっくり歩いて見て回ることで満喫できる楽しさがある」(菅さん)。


 ➁「食べる」
 海外パビリオンは展示だけでなく、物販も充実。中でも「食」に力を入れているパビリオンも多く、各国が「世界に紹介したい自国の味」を持ち込んでいることも見逃せない魅力だ。「『アゼルバイジャン料理』など、見たことも聞いたこともなかった料理が気軽に食べられるのは楽しいと思う。何を売っているのか、見るだけでも面白い」(坂井さん)と「食」に注目した意見も目立った。


 ③「夜」を楽しむ
 大阪関西万博の開場時間は夜22時まで(パビリオン入場は21時まで)。日が長くなった昨今だが、「夜の万博会場の美しさ」は「訪れてみて実感した」とメンバーは口をそろえる。『関大万博通信』内の「万博部が考える夢洲の歩き方」では、オランダパビリオンの「球体」を夜のフォトスポットとして紹介しているが、「行ってみたら本当に美しかった」。これ以外にも夜景の見事なパビリオンはいくつもあり、海に面した会場なので夕日スポットもある。「これからの暑い季節、通期パスを利用して、夕方や夜に数時間滞在するという楽しみ方でリピートするのも良いのでは」(坂井さん)、「とにかく昼間は暑い!夜間券などを活用して涼しい時間、空いている時間を狙うのも有りだと思う」(寺田さん)と、夏本番を前に新たなおすすめプランも挙がった。

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(左)万博会場の夜景 オランダパビリオンの球体が幻想的に輝く

 関大万博部のInstagramでは、「通期パス勢大学生」がおすすめのパビリオンなどを紹介するシリーズを開始した。部員らは、「会場に大学生世代が思ったより少ない。良い機会なので、ぜひ体験してほしい。とにかく早めの"夢洲デビュー"を!」と願いを込めて語った。

関大万博部
■2025年大阪・関西万博に向け、2023年に発足した大学公認の学生コミュニティ「関大万博部」。9つのプロジェクトに分かれており、所属する学生はおよそ140人。「私たちがやらなきゃ誰がやる!?」「1人でも多くの人に万博のワクワク感を伝えたい!」。そんな思いを持つ関大生たちが仲間となってSDGs推進など日々の学びをベースとし、それぞれが「輝く」ことができるユニークな企画づくりに挑戦中。絵文字だけを使ったコミュニケーションツールで言語の壁を乗り越える「エモジケーション」プロジェクトや、賞味期限が迫る非常食で防災啓発に取り組む「非常食アレンジ弁当」プロジェクト、世界中で愛されるクラフトコーラやビールで人と人とのつながりを生む「關杯」プロジェクトなど、数々の企画を推進し、万博開催期間中のパビリオンへの参画や学内外での独自の万博機運醸成イベントの実施などを目標に日々活動している。