2019.07.21アドバンストプログラム
UMAP-COIL Joint Honors Program:オンラインセッション報告
関西大学IIGEオフィスはUMAPピースボートによる東アジアの船旅に併せて、UMAP-COIL Joint Honors Programの始動を祝います!最初の一か月間のCOILアクティビティについては下記の公式プログラムレポートからアクセス可能です。
背景:
2018年に、関西大学のCOIL型教育(別名KU-COIL)は新しくグローバル教育イノベーション推進機構(IIGE)という機関になりました。IIGEは、日本と諸外国を結ぶ高等教育を広めていくことを目的としています。COIL型教育(オンライン国際交流学習)を導入することで、様々なICTを用いて、学生と大学教員が国境を越えて共に教育に取リ組むことができます。
COILは「Collaborative Online International Learning(オンライン国際交流学習)」を意味します。情報通信技術 (ICT)ツールを用いて、海外の大学に属する学生達と様々な分野のプロジェクトをバーチャルに連携しながら実施します。国内に居ながら海外大学の学生と共同で学ぶことができる新しい教育実践の方法です。学生と彼らの起こすコラボレーションに重きを置いています。(例:積極的かつ参加型の教育を促進するなど)。
昨今、日本やアメリカでより多くの研究機関がCOILを用いた教育を大学間の連携を築き、深めるために積極的に活用しています。文部科学省による2018-2022 Inter-University Exchange Projectの一環であるthe COIL Plus Mobility Programは、次世代の国際教育を発展させる目的で行われるCOIL型教育を通して、学生の流動性を改善すると共に、学生が実践的な外国語能力、問題解決能力、批判的思考、国際適応性、異文化理解などの能力を養うことを目的としています。
目的:
このUMAP-COIL Joint Honors プログラムとは、IIGEおよびUMAP(アジア太平洋大学交流機構)がCOIL型教育で学生の流動性を促進する目的で、共同開発で次世代の国際連携教育手法コイルを超え、連携しました。16名の日本、アメリカ、フィリピン、マレーシア、タイ、台湾からの学生らが、COIL型教育を積極的に活用した太平洋アジア地域を巡るピースボート乗船へ参加します。各寄港地での半日フィールドワークなど、日本周遊および韓国(釜山)、ロシア(ウラジオストック)と数多くの街を共に旅しながら「平和」「SDGs(持続可能な開発目標)」 といったテーマでグループ学習を行います。
さらに、様々な持続可能な開発目標を持ち、ソーシャルアントレプレナーシップに関する専門技術を有する諸外国のナビゲーターからヴァーチャル講義を受けます。平和、人権、環境を含む(に限らない)様々な国際問題について講義やディスカッションが行われます。学生はそれぞれチームとなって活動し、最終週には訪れた地を海外の観光客へアピールするプレゼンテーションを行います。
持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)とは、2015年の国連総会で採択された2030年に向けた17のグローバル目標からなる国連の開発目標であり、成果文書「我々の世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダ」の一部である。参加国は貧困を終わらせ、地球を守り、すべての人の平和と繁栄を保証するための普遍的な行動喚起を意識しなければならないというもの。様々な寄港地で、彼らは17の目標に寄与するグローバルかつローカルな解決策をグループリサーチプロジェクトととして提案します。
オンラインインタラクティブセッション:
プログラム参加の必須要件として、16名の全学生は出発に向けて1か月に及ぶCOILコラボレーションへの参加を義務付られました。学生は、7月2日に行われた3回に及ぶ連続オンラインセッションにて、ZOOM(COILコラボレーションでしばしば用いられるオンライン会議ツール)を用い、プログラムナビゲーター、IIGEオフィスのスタッフやUMAPピースボートの代表に面会しました。
写真:学生とオフィスの面々は7月9日にライブオンラインセッションで集まり、SDGsに対する初めの印象について共有しました。
これらのセッションの間、学生はクルーズの中でさらに議論されるべきテーマについてプログラムナビゲーターであるDr. Craig N. Shealy (i-BAVIエグゼクティブ・ディレクター、ジェームズ・マディソン大学教授)とDr. Alexis Dudden (歴史学者、コネティカット大学教授)からイントロダクションを受け、お互いを知り、これから始まるインタラクティブな学習への準備期間を与えられました。またそれぞれのセッションに備えて、SDGsに関する基礎知識を蓄え、共同リサーチをスムーズに進めるため、事前課題(リーディング)も課されました。
写真:Dr. Craig N. Shealy (左) と Dr. Alexis Dudden (右)はthe UMAP-COIL Joint Honors Programの参加者たちにZOOMで第一回目の講義を行いました。
初めてのセッションでは、17の目標について調べるタスクが与えられ、自分の国やコミュニティーの政府、民間企業あるいは市民が取り組むべきSDG sに関する重大な課題とは何かについて考えるよう指示されました。さらに課題を進めるため、どれか一つ自分が個人的なつながりを感じる目標を選び、注目して、グループにその重要性を伝えるタスクも与えられました。
Andrea Tangさんは「私の心もっとも響いたSDGは、男女同権(gender equality)でした。賃金格差、女性の地位の低さ、差別は過去のものでなくてはならない。みんな性別に関係なく同じだけの機会、責任、資源をあたえられるべきだと思います。この課題に取り組むことは教育を受けられない女の子や幼児結婚、女性の身体毀損、人身売買、性暴力などを減らす、願わくば終結させることができるかもしれません。」 と話しています。
2回目のセッションでは、コネティカット大学のAlexis Dudden教授 が「持続可能性と海:歴史と記憶の場所」というテーマで短い講義を行いました。そのあと、学生はチームに分かれ「SDGsの課題(皆が有益であると同意するもの)を取り上げるとき、歴史と特定の水域を囲っている人間社会の記憶を組み込むにはどうすれば一番良いか?」という疑問についてディスカッションを行いました。
3回目のセッションではジェームズ・マディソン大学のCraig Shealy教授が 「異文化能力とグローバルで持続可能な自分自身:なぜ私たちは車の両輪となりえないのか?」彼は講義で、異文化能力が高ければ高いほど、周囲に対する気づきも鋭くなり、それはSDGsを理解するために非常に重要なことであると説明しました。講義の終わりに、Shealy教授は手短にこのプログラムに先立つthe BEVI survey について説明されました。
プログラムについての詳しい情報はこちらをご覧ください。:ここをクリック