三枝 憲太郎 ゼミ
社会調査実習:フィールドワークによる情報獲得の実践

ゼミの特色及び研究内容
当ゼミは、受講者が主体的にフィールドワークを実践してゆくことを課題としています。各自が自分自身で課題を作り出し、その課題についての調査を行いながら、問題についての知見を深めてゆくプロセスを経験してもらうことが目的です。研究テーマと対象については、「空間・場所」を緩やかな共通のテーマとして、定期的に調査が実施できることを条件に、受講者自身が詳しく知りたいと強く考えるものを自由に選んでもらっています。
全体の流れとしては、まず、それぞれのぼんやりとした問題意識を調査可能な形に具体化していく作業をグループで協力しながら行なっていきます。その中で、調査手法についての文献を読みながら、調査計画書をまとめる作業を行います。ついで、計画書に基づいて、各自がフィールドに赴いて調査を実施し、その内容を逐次全員で共有しながら、その都度問題点を洗い出し、対象の理解に近づき、最終的には調査報告書を卒業論文にまとめ上げる作業を行います。
過去の研究テーマとしては、「ファッション業界の環境問題への取り組み(大阪市有機綿使用業者)」「リサイクルされる都市空間(大阪市中崎町)」「グリーンツーリズムによる地域活性化の現場(京都府和束町)」「地方鉄道活性化におけるサポーターの役割(和歌山市貴志川線沿線)」「農業体験事業が地域にもたらす波及効果(滋賀県守山市)」「幼児教育の現場における男性の役割(兵庫県川西市)」など多種多様なものがあります。
ゼミ生の声
三枝ゼミの魅力は、興味のあることを自由に調査できることと実際に足を運び情報を収集できることだと感じています。私自身、旅行して様々な地域の暮らしを見るのが好きで、このゼミを希望し、好きな離島を研究対象にしています。進捗報告で他の受講生からコメントやアドバイスを得られるため、自分の好きなものを共有できることは楽しいですし、調査のやりがいを感じることができます。調査地に一人で赴いて話を聞くことはとても緊張しますが、先生から多くのアドバイスをもらえるので安心してください。様々な人に出会い、試行錯誤して知見を深めていくことはかけがえのない経験だと思います。ぜひ三枝ゼミに学びにきてください!
(2021年入学 塚山ひかる)
三枝ゼミでは、自分の興味に、自らの足で踏み込む力を得ることができます。最初にフィールドワークを行う上での方法や注意点を教わりしっかりと基礎をつけた上で調査を始められるので、フィールドワークに不安がある方でも大丈夫です。定期的に調査の進捗を報告しあうので、他の学生の進捗を聞いて結果にワクワクしたり、自分の調査を客観的に判断してもらってブラッシュアップができたりと、主体的ながらも協力して、長期的に問題に向き合うことができます。身の回りのものやことに疑問や興味がある方は、是非三枝ゼミで、自分の手で調査を行ってみませんか?
(2022年入学 山入端草助)
担当教員からのメッセージ
学生という立場の特権は、どこにでも入り込んでいくことができる点にあります。その特権を十分に活かしながら、在学中に大学の外にもう一つの自分の場所を作り、それについて誰にも負けないような議論を展開できる厚みのある知識を蓄えてもらうことがこの演習の目的です。誰かに与えられた課題ではなく、自分自身でテーマと対象を選び、自分自身が考え出したアプローチで2年間かけてじっくりと取り組み、それを形ある成果としてまとめ上げていく醍醐味を味わって卒業してもらいたいと思っています。