自由な科目選択学習の履修例

法職科目を中心とした履修モデル

法職科目を中心に
履修しています!

2年次生 さん × 葛原 力三 教授

葛原 力三 教授
1年次の大学生活はどうでしたか
(基幹科目、演習科目、ガイダンスなど)
入学したとき、私は法律や政治のことを何も知りませんでした。しかし、憲法、民法、刑法、政治について学ぶことができる基幹科目のおかげで、自分にとって興味のある科目が明確になっていきました。
基幹科目は1限目ばかりに集中しています。そのおかげで、朝しっかり起き、毎日の生活のリズムを作ることができました。私は早めに登校しては、その日の授業の準備、復習が追い付いていない科目の学習をしていました。
また授業が終わった後は、その日の授業の復習と自分の興味に応じて、法律学、経済学、英語の勉強をしていました。アルバイトやサークル活動、そして友人との時間も大切にしていたので、なかなか忙しかったのですが、勉強とそれらを両立することのできる時間は十分にあったと思います。
全体的に見て1年次はとても充実した時間だったと思います。
先生からの
アドバイス
葛原 力三 教授
基幹科目は、法学部の代表的科目あるいは今後の学習展開の基礎となる科目を幅広く早い時期に履修することによって、各自の興味、関心にあう、「気の合う」分野を知って貰うために置かれています。導入演習は、学習スキルの取得を目指しています。
最初は、何も分からないのが普通です、分からないままでも良いので取り敢えず我慢して反復しているうちに、そのうち手加減が掴めてきます。各種の球技における素振りのようなものです。
授業を選ぶ時の基本コンセプトを教えてください。
また実際に授業を受けてみた感想は?
私の授業を選択する際のコンセプトは、自分に必要な授業、取りたい授業を必ず取る、というものです。そうしなければ、その科目を必死で勉強する気になれないからです。
将来、弁護士になるのが私の夢ですので、司法試験に関係する授業を中心に受講するようにしています。
司法試験には法律基本7科目が必須です。そこで憲法、刑法、行政法、そして特に範囲の広い民法をすべて履修していますが、それだけでなく、自分の興味に応じた授業も取るようにしています。
先生方は、熱心にわかりやすく授業をしてくださり、どんな質問にも丁寧に答えてくれます。
先生からの
アドバイス
葛原 力三 教授
司法試験科目を重点化した学習も一つの方法ですが、そうした具体的目標がないひとは、先生の人柄や講義の心地良さを基準に選んでも構いません。
聞きたくなるような話だけ聞いていれば比較的楽に学習の動機づけができるというものです。それで学習が進めば、自分の興味が科目内容に向いてくることもあるでしょう。そこで自分の興味関心の方向性を特定できればしめたものです。
いま勉強していることを、これからどのように活かして
いきたいですか?
法律というのは常識を明文化したものが多いので、大学で学ぶ法律学の知識は社会に出てからも様々な場面で生きてくると思っています。
私は、法律という学問がとても好きなので、今勉強していることを使うことができる法律の専門職に就きたいと考えています。
具体的には、弁護士を考えています。なぜなら、自分の本当にしたいと思える仕事だと思えるからです。もちろん、並大抵の努力では弁護士にはなれません。しかし、やりたい職業に就くことを目指して、これからも学部の勉強も頑張ろうと思います。
先生からの
アドバイス
葛原 力三 教授
「知識を得る」と言うと暗記することを想起しがちですが、大学で修得すべき「知識」とは、個々のデータや結論ではなく、データから結論を導く推論の技術のことです。
ある条文を読んだときに、判例、学説がそれをどのように解釈しているかを思い出せなくても、思い出したり、調べたりする技術、あるいは周辺の資料・データから「こうなるはずだ」という線を導き出せる技術です。これが身につくと卒業後、長く「使える」ことになります。
私の履修(さんの場合)

基幹科目16単位、導入演習2単位は、1年次生全員が履修します。

私の履修
法職キー科目
    • 事例講義憲法
    • 民法3(物権)
    • 民法4(担保物権)
    • 民法5(債権総論)
    • 民法6(債権各論)
    • 民法7(親族)
    • 刑法総論
    • 会社法1(企業統治)
    • 会社法2(企業金融)
法職関連科目
    • 行政法1(基本原理)
    • 行政法2(行政過程論)
    • 行政救済法1(国家補償)
    • 国際法1(歴史と理論)
    • 国際法2(国際法秩序の基本構成)
    • 展開講義(憲法発展研究・人権各論)
    • 展開講義(刑法各論)
葛原 力三 教授
葛原 力三 教授
  • 専門分野

    刑法

  • 研究テーマ

    刑法解釈論、特に、故意、過失、責任を巡る諸問題、そして共犯論において、自由、自律、自己決定が果たす役割の特定。

  • 学部ゼミ紹介

    3年次は「財産犯論」「共犯論」を共通テーマとして取り上げ、4年次には「正当化事由論」を扱った後、共通テーマを設定せず、個々の学生が自主的に選択したテーマで報告を行う。

(2017年度当時)