神江 沙蘭 ゼミ

  • 国際経済コース
  • 国際経済専修

ゼミの内容について

現代の国際経済・金融・通貨の基礎と外交上の課題に関する新書・テキスト等を読み、各班でのグループ研究等に基づいて、ディスカッション、プレゼンテーションを行う。あわせてイギリスの週刊誌『The Economist』等について地域・政策担当を決め、個人あるいはグループごとに記事を選び、状況分析や報告を行う。

卒業論文の執筆にあたっては、まず、研究上の問いとそれへのアプローチの仕方、先行研究やデータ等を用いて各章でどのような議論を展開するかをまとめた「卒論プロポーザル」を作成する。それから、執筆工程に従って章ごとに論文を作成し、ゼミで報告してフィードバックを得ながら論文を完成させる。また論文執筆の準備として、剽窃の問題、文献の引用方法、図書館・データベースの使い方等についてのガイダンスも実施する。

ゼミ活動で大切にしていること

ゼミ活動では、自主性と思考力を大切にしている。グループでのディスカッションを通じて、何がトピックとして適切かを選び、それに沿って先行研究、資料・データを探して、論拠を挙げながら自らの見解と論旨を組み立てる過程を重視する。その際に対立する見解を取り上げて争点を明確にしながら、自らの分析の強みを示すという姿勢を培う。そしてクラス全体へのプレゼンテーションでは、グループのメンバー間でバラバラな見解や分析結果を一つに繋げて報告するのではなく、班として一貫した分析や視点を示せるよう、意見のすり合わせをしっかり行う。最終報告までに数回の報告機会を設けることもあり、フィードバックを受けて軌道修正したり、トピックを再検討したり、新たなデータ・資料収集を行って分析を修正していくプロセスを大切にしている。ゼミ大会への参加とゼミ合宿の開催は、各年度の学生の意欲と参加希望に応じて行っている。

このゼミの魅力

2010年代半ば、第二次世界大戦後の国際秩序の基礎であった自由主義、多国間主義の原則が大きく揺らぎ、欧米先進諸国でも様々な社会集団間での対立や摩擦が高まった。国際政治のパワーバランスが変化する中、従来の国際組織のあり方に挑戦する動きも高まっている。 これらの一連の変化は国際協調における新たな課題を生み、ガバナンスや外交のあり方の再考を必要としている。このゼミの醍醐味は、そのような時代の移り変わりについて認識を深め、現代に生きる私たちが国際的な経済問題や社会問題をどう考えればよいか、国同士の関係やグローバルな制度をどのように構築していくとよいかを共に考えるところにある。国際経済・金融の専門的な知見を得つつ学問の作法・方法論の基礎を学び、ゼミの仲間との批判的・建設的な意見交換を通じてバランスがとれた視野から議論を展開する姿勢を身につけ、学問的そして人間的に成長することを目指す。

本ゼミでは、経済、政治、社会、人間に関わる諸問題の構造を洞察する「教養」力と、研究・分析を深める中で自らの見解を形成していく「学問」力と、議論を通じて異なる価値観に触れる中で物事への理解を深める「コミュニケーション」力が鍛えられる。

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