学生の声

関西大学経済学部では、これからの時代に即した経済学について、それぞれの専門領域から取り組むことができる4つのコースを新たに設けます。ここでは、先輩たちの声を通してそれぞれのコースをご紹介します。

経済政策コース

実社会で起きている問題を題材にデータの扱い方や作り方を身に付けます

ゼミでは、「地方の人口を増やすために必要な政策とは何か」「男性の育休取得率を向上させるには」など、社会で起きている課題や出来事について、理論やデータを用いながらグループで研究を進めています。既に存在するデータを大量に用いたとしても、新たな政策を作ることが難しい場合も多々あります。そのため、データの深掘りや、回帰分析という手法を用いてデータを分析することにより、考察を進めました。また、発表スライドも分かりやすい表現を意識してまとめ、学内のゼミナール大会や他大学との合同発表会に参加してきました。こうして学びを深める中で、税制や社会保障などのニュースに対して、その政策の成立過程に考えを巡らせるようになりました。

2024年3月卒業岸田 佑太さん

歴史思想コース

現在の経済や社会を深く理解するには、そのルーツを探ることが有効です

日本を含めた世界の経済社会の歴史やその背景となった思想について学び、現代の社会と経済の成り立ちやその課題を解決するためのヒントを考えます。ゼミでは日本の経済社会のさまざまな事柄を歴史的な視点から考察しています。例えば、大阪の中心市街地のルーツは豊臣秀吉による開発にあり、その痕跡は今も数多く残されています。加えて、大阪市内の河川に渡し船が多いのは、江戸時代以来の河川舟運と大阪の経済的繁栄に由来することも知りました。現代と過去は密接に関係しており、歴史的な出来事やものの見方は現在の経済や社会を理解するうえでも役立つことを実感しています。

4年次生谷内 杏樹さん

産業
企業経済
コース

経済理論を用いて身近な企業の動きを分析することで、経済の奥深さに触れることができます

身近な企業の分析を通して、企業や産業がどのような判断・行動を行い、それらが私たち消費者の生活や社会にどのような影響を与えるのかを考えます。具体的には、コンビニエンスストアと異業種とのコラボレーションを取り上げ、両企業間の交渉や利潤の分配について考察します。当初はこうしたコラボレーションによって、生産者・消費者ともにメリットが生じると想定しましたが、「ゲーム理論」や「ナッシュ交渉解」といった経済学の理論を用いて分析したところ、必ずしもそうではないという答えが導き出されました。思わぬ結果になりましたが、簡単には推し量れない生の経済の奥深さやダイナミズムに触れられたことは、今後の学びを深める上で貴重な経験になったと感じています。

4年次生伴場 語凡さん

国際経済コース

世界各国におけるジェンダーギャップについてデータを用いて分析しています

ゼミでは主にデータ分析を用いて、世界の男女格差とスポーツの関わりについて研究しています。具体的には、オリンピックのメダル獲得数と、政治・教育・健康・経済という4つの指標に基づく男女格差のデータの関連を調査しました。分析を進めてみると、教育と経済がメダル獲得数に影響しているという結果が見えてきて、女性の進学率が低い地域ではスポーツの練習量が少ないことや、女子スポーツ大会の賞金額が少ないと女子アスリートの育成が進まないといったことが考察でき、データに対する理解が進みました。今後はデータ分析に使用する指標を増やして男女格差の実態をつかみ、格差が世界に与える影響を詳しく研究するつもりです。

2024年3月卒業平木 丞之介さん

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