ノーベル賞受賞にみる、AI・データサイエンスの可能性
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/ビジネスデータサイエンス学部長(就任予定)現 関西大学商学部 鷲尾隆 教授
2024年のノーベル賞でAIが関連した研究が物理学賞と化学賞で受賞となったことを受け、2025年4月に新設する関西大学ビジネスデータサイエンス学部の学部長就任予定の鷲尾隆教授に話を聞いた。
プリンストン大学のジョン・ホップフィールド教授とトロント大学のジェフリー・ヒントン教授のノーベル物理学賞受賞、ならびにワシントン大学のデイビッド・ベイカー教授とディープマインド社のデミス・ハサビスCEO、ジョン・ジャンパー氏のノーベル化学賞受賞を心よりお祝い申し上げます。
ノーベル財団の産みの親であるアルフレッド・ノーベルは、人類のために最大の貢献をした人々に遺産の利子を分配するように、という遺言を残しました。これに沿って、科学などの各分野で際立った貢献を成した研究者にノーベル賞が贈られてきました。一方で、AIの研究は1956年のダートマス会議からスタートして約70年が経ち、私たちの社会で広くAIの成果が使われるようになってきました。
今回、物理学賞にAIを造る基本原理の確立に大きく貢献した研究者と、化学賞にタンパク質立体構造を高精度予測するというAIの実用に貢献した研究者が選ばれことは、世界のAI研究が一人前になり、他の科学技術と同様に人類の生活に大きく貢献する存在になったことを如実に示しています。
それだけに、AIを賢く使って生きて行く術を学ぶことがますます重要になっていると思います。2025年4月に新設予定の関西大学ビジネスデータサイエンス学部の学部長就任予定者として、AIの研究開発や教育だけでなくAIを賢く使いこなす術の教育にも力を入れ、大きく社会貢献したいとの思いを新たにしています。