フィールドワークを通じて
“実践力”を磨く
辻村 拓都さん(3年次生)
尼崎市の中小企業を守る実践的なBCP支援研究
机上の理論だけではなく、実際に地域や企業と関わりながら学べること。
それが永松ゼミを選んだ大きな理由でした。防災や事業継続計画(BCP)について深く学べるだけでなく、現地調査や企業訪問といったフィールドワークを通じて、実践的な力を身につけられる点に強い魅力を感じました。ゼミの雰囲気についても「学生主体で意見を出し合いながら研究を進められるところ」に惹かれました。
現在取り組んでいる研究テーマは、「尼崎市中小製造業のBCP策定支援」。地域経済を支える中小企業は、防災対策やBCP策定が十分に進んでいない場合が少なくありません。本研究では実際に企業を訪問し、経営者や担当者へのヒアリングを通じて、災害時に想定される被害や事業継続上の課題を丁寧に把握しています。災害リスクによる被害を、従業員の安否確認や設備被害、取引先との関係といった企業活動に直結する要素として整理し、各企業の実情に合わせたBCP策定を進めています。
単なる計画書の作成にとどまらず、災害発生時に実際に行動できるBCPのあり方を考えることを重視しています。研究を進めるなかで、企業が災害時の行動を具体的にイメージできるようになる過程に関われる点に、大きなやりがいを感じました。
このテーマを選んだきっかけは、ゼミでのディベート活動でした。限られた情報の中で物事を多角的に捉え、根拠をもとに意見を整理し伝えるディベートでの経験から、災害時の意思決定や事前の備えにおいても同様の思考プロセスが重要だと感じました。BCPは、何を優先し何を継続・停止するかといった判断の連続で成り立っています。複数の選択肢を比較し整理する力は、まさにBCP策定にも生かせると考え、このテーマへの挑戦を決めました。
研究の魅力は、同じ地域にある企業でも業種や規模、立地によって防災上の課題が大きく異なる点にあります。一つとして同じBCPは存在せず、企業ごとに最適な対策を考える必要がある――その難しさと面白さを日々実感しています。企業訪問を繰り返すなかで、防災が単なる書類の作成ではなく、経営判断や従業員の意識とも深く結びついていることを強く感じました。また、ゼミでの研究活動が企業の防災意識向上や事業継続力の強化につながり、地域全体の安全性向上に貢献できる点に、社会との強いつながりを感じています。
※この記事は2026年1月時点のものです。