丸岡 惇氏による学術講演会を開催しました
2025年10月30日(木)13時00分~14時30分(第3時限)に、丸岡 惇氏(特定非営利活動法人 全日本企業福祉協会・特定健保研究会 主任研究員)による講演会「あなたに知ってもらいたい医療保険制度の負担-改革の現在地で何が問われているのか-」を千里山キャンパス第2学舎3号館E301教室において開催しました。
丸岡先生には、日本の医療保険制度の仕組みや、その給付と負担についてご解説いただくとともに、長年にわたり健康保険組合に関わってこられた豊富なご経験に基づき、数々のエピソードをご紹介いただきました。
医療保険制度は公的な枠組みで語られることが多く、負担については公費の拡充や個人負担の軽減が議論されがちです。しかし、先生は企業にとって医療保険が福利厚生の一環であることを強調され、健康保険業務や健康づくりを通じて企業に貢献する可能性を示されました。
企業は、健康保険や年金などの法定給付を含め、給与の約20%を福利厚生事業に拠出しているそうです。企業にとっての福利厚生とは、そこで働く人々(場合によってはその家族も含む)のためのものであり、従業員の健康を維持・管理するために多くの費用が費やされています。従業員の構成によって福利厚生の内容は異なり、それぞれに応じた形で提供されるのが自然です。医療保険における「一律のサービス」という感覚とは必ずしも一致しないことに気づいた人も多いのではないでしょうか。
最後に紹介された「心のサポーター」(心のサポーター養成事業、通称:NIPPON COCORO ACTION)のエピソードも含めて、医療保険を自分自身の問題として捉える視点を得るきっかけになったはずです。
【記事提供:佐藤 雅代 教授】
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