出口正之客員教授による講演会を開催しました

202573日(木)1300分~1430分(第3時限)に、出口正之客員教授による講演会「生涯という時間の社会保障を考える時間幅 -故きを温ねて新しきを知る-」を千里山キャンパス第2学舎3号館E201教室において開催しました。

 国立民族学博物館名誉教授・特定教授、総合研究大学院大学名誉教授であり、「民都・大阪」フィランソロピー会議議長も務める出口先生は、日本におけるフィランソロピー、非営利団体、民間財団研究の第一人者のおひとりです。経済的な誘因に基づかない非営利活動とその組織に関する研究を通じて築かれた理論的な背景と、長年にわたる多方面での実践的なご経験に基づき、今回も非常に熱のこもったご講演をいただきました。

70歳になったつもりで社会保障を考える」という視点から、社会保障の歴史的背景、現在の課題、そして未来への展望について語られた点が印象的でした。キーワードは「生涯時間」と「逆年齢」。年齢を一方向からだけでなく、逆方向からも捉えることで、社会の見え方が変わるという新たな視点が提示されました。

講演では、社会保障と国家観の変容、現代の福祉(「おひとり様」時代の福祉)、そして時事問題と未来展望(シルバー・デモクラシーと民主主義の行方)など、話題が広く、そして深く展開されました。時間の都合で講演は終了となりましたが、AIの登場によってあらゆるものが大きく変化する時代において、何が見通せて、何が見通せないのかを、数々の実例とともにご紹介いただきました。過去と未来をつなぐ視点から社会保障を再考する重要性に気づく、貴重な機会となりました。                     【記事提供:佐藤 雅代 教授】

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