【経済学部 学術講演会】7月15日(月)にタイ・チュラロンコン大学教授・経済学部長 Worawet Suwanrada氏による学術講演会を開催しました

 7月15日(月) 13:00~14:30(第3時限)に、Worawet Suwanrada教授(タイ・チュラロンコン大学教授・経済学部長)による学術講演会「タイの高齢化と財政」を千里山キャンパス第2学舎3号館E201教室において開催しました。

 講演会では、タイの高齢少子化の現状をふまえながら、タイの社会保障制度(年金、医療、介護)の概要と今後の課題についてお話いただきました。タイでも急速に高齢少子化が進んでおり、それに対応した社会保障制度の整備に向けて課題が山積しているとのことでした。特に、人口の2/3を占める非被雇用者(第1次産業従事者・自営業者等)に対する保障の充実(高齢者手当の引き上げ等)や、非被雇用者と被雇用者(公務員・会社員)との間の制度間格差の是正等が重要な課題であるというお話でした。

 講演会後の質疑応答では、「日本では年金制度への関心が高く、老後にどのくらい年金がもらえるのか等が話題になっています。タイの人々も年金への関心は高いですか?」という質問が出ました。この点について、Suwanrada先生は「タイでは年金給付とその負担との結びつきが弱く、世代間格差も日本ほど問題になっていないことなどから、人々の年金制度への関心は実はそれほど高くはないです。」と説明されていました。

 このような講演会が、他国の制度を知り、それを日本の制度と比較することを通じて、より良い社会保障・財政制度のあり方を考える機会になっていれば幸いです。

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                              記事提供:経済学部 前川 聡子 教授

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