石井 光 ゼミ

  • 産業・企業経済コース
  • 産業・企業経済専修

ゼミの内容について

現実の経済では、自動車産業やビール産業のように、少数の企業が競合している産業が多いです。このような産業では、企業の意思決定は市場価格やライバル企業の行動に影響を及ぼすため、企業は市場競争で有利な立場に立てるよう戦略的に行動します。現実の市場や身近な企業の問題を分析するためには、このような企業の戦略的行動を理解することが重要になります。

本ゼミでは、こうした企業の戦略的行動や市場競争が、経済社会や消費者にどのような影響を与えるのか、経済理論やデータを用いて検証します。企業は公正かつ自由な競争を制限する行為を行っていないか、消費者は騙されていないかなどについて考え、さらには競争政策の評価や在り方についても研究を深めます。

研究活動の進め方

本演習では、まず専門書を輪読して、ビジネスの現場で見られる企業の戦略的行動を経済学の観点から分析する方法を修得します。また、データを用いて経済現象を実証分析する方法を学び、研究に必要な基礎力を身に付けます。次に、4~5人に分かれてグループ研究に取り組みます。研究成果は、経商合同学内ゼミナール大会をはじめ、他大学とのインターゼミナール大会(これまで関西学院大学、神戸大学、学習院大学のゼミと実施)で発表し、他ゼミの学生と研究成果について議論します。
そして4年次には、グループ研究の成果をベースに各自で研究を進め、卒業論文を作成していきます。

これまでゼミ生が行った研究のテーマ

近年のゼミ生の研究テーマの一例を紹介します。

  • 企業の環境保全活動(温室効果ガス排出の削減)の競争制限効果
  • 清涼飲料メーカーの自動販売機所有がスーパーやコンビニの小売価格に与える影響
  • 大手航空会社が格安航空会社を所有する狙い
  • Amazonの中古販売が新品販売に与える影響
  • 京阪神の百貨店の改装意思決定と改装効果
  • 女性活躍と企業の労働生産性の関係

経済学は固く難しい学問と思われがちですが、研究テーマは私たちのごく身近なところにあります。大切なのは、その中に問題を見つけること、その問題の本質に目を向けることです。そして、興味をもったテーマを探究し、いろいろな人と議論しながら自分の考えを確立させていくことです。ただし、それは決して簡単なことではありません。研究を通じて、小さな発見にも非常に多大な労力を要することや、自分の考えを人に伝える難しさを実感してください。そうして身に付けた力は、社会に出てからも必ず役立つはずです。

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