学部概要

学生の声(Students' VOICE)メディア情報系

学生の声一覧

メディア情報系 4年次生 河井 良恭さん(Ryosuke Kawai)

広い視野と総情での学びを活かして、音楽業界を変えたい!

ドラムが趣味だった父の影響で、物心がつく前からドラムに親しみ、それからずっと音楽活動を続けています。進路選択では、ドラムを専門的に学び音楽活動に打ち込むことのできる美大や音大への進学も考えましたが、ひとつの価値感に囚らわれることなく、さまざまな分野に取り組む学生の中でもまれ、広い視野を身につけたいという思いから関西大学への進学を決めました。中でも、メディアや情報について学べる総合情報学部なら、自分の"新しい音楽業界の仕組みをつくる"という目標のためのヒントや、知識を得ることができる確信がありました。継続している音楽活動の発信に活かせる映像制作を学べることにも魅力を感じていました。

ドラムクリニックと映像配信で音楽の新しい形を模索

1~2年次生の時は、『映像基礎』や『映像プロフェッショナル』など、映像制作の実習授業を積極的に履修していました。実は、私は高校生向けのドラムクリニックを主催していて、その様子やプレイの参考映像を友人と一緒に作って動画投稿サイトでも配信しています。単にプレイ風景を撮影するのではなく、演奏技術の細部にフォーカスしたり、ドラムの魅力が伝わるようにカット割りを工夫したりと、内容・目的に応じた映像をディレクションするために、授業で得た知識をフル活用しています。他にも、新しい音楽業界の仕組みを模索するために必要と思う授業は、系を超えて履修していました。新しい枠組みを作るためには、既成概念を取り払い、時には俯瞰で、広くその可能性を見渡すことが必要です。履修授業を選ぶ時も、常にアンテナを張りそのヒントを探していました。『質的調査法』は、社会調査において収集するデータ項目の設定法や、その分析の仕方など、調査の過程と概要を学ぶ授業。テーマに対してどのようにアプローチし、結果に繋げるのか?客観的な視点の重要性を改めて感じることができ、今の音楽業界の課題や問題点を抽出するのに役立っています。3年次からはじまったゼミのテーマは『ポピュラーカルチャー』。漫画や音楽、お笑いなど、幅広く自分の研究対象を自由に選択し、取り組むゼミです。

個性豊かなゼミ仲間から刺激を受ける毎日

私にとっての音楽のように、ゼミ生の多くは自分のテーマを明確に定めている学生がほとんど。ポップカルチャーそのものがそうであるように、ゼミ生ひとり一人が個性豊かに独自の着眼点で行う研究は、自分にも大きな刺激になっています。例えばある学生は、漫画のキャラクターの魅力を独自の数式に当てはめ数値化し、分析を行っています。他にも、アニメに登場するロボットについて考察する学生がいたりと、本当におもしろいですね。私の研究テーマは、もちろん"音楽"。今は、卒論に繋がる前段階の調査をしています。テーマは"音楽業界の不振" について。まずは業界が今抱えている不振の要因を探り、その打開策を見いだし、新しい形の音楽業界の在り方について考えていきたいと思っています。

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変革期にある音楽業界

CD販売が中心になっていた日本の音楽業界が不況に陥ってるのに対し、アメリカではSNSなど、新しいコミュニケーションツールを積極的に使った形が主流になりつつあります。音楽を"モノ"ではなく "情報"と考えることで、大手のレコード会社に依存していた音楽が誰にとっても手軽で身近な存在になることは、音楽の作り手だけでは無く、ユーザの底辺を広げることになります。それこそが、音楽業界全体の活性化に繋がる第一歩ではないでしょうか。もちろん、日本でも今後はCDとは違う形で音楽を楽しめる環境に近づいていくはずです。しかし、現在の業界に根強くある“モノ”中心のビジネスの形を、すぐには変えることはできません。だからこそ私は、しがらみの無い業界の外側にいる立場だからこそ作ることのできる、新しい“音楽のカタチ”を作っていきたいと考えています。

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人と技術をひとつにまとめ新たな価値を生み出すメディアの力

入学以来続けているドラムクリニックを、もっと発展させていくこともこれから取り組んでいきたい大きな課題です。これまでの音楽スクールのシステムは、価格とサービス両面でまだまだ改善の余地があるものです。地域密着で中学生や高校生、音楽に興味を持つ人が気軽に音楽に触れることのできる環境作りも、業界の底上げに繋がると考えています。私は音楽と向き合いながら、ここ総情でざまざまな価値観と得意分野を持った学生に出会ううち、それぞれの能力を最大限に生かし社会の中で役立てていくには、どうすれば良いかを考えるようになりました。情報テクノロジーや付加価値のあるコンテンツは、それぞれが個別にあるだけでは意味が無く、それらをどのように組み合わせ社会に向けてアピールしていくのか?その仕掛け、枠組みが大切だと思っています。 メディア系の学びで身に付けたのは、まさにメディアをどう活用し、その枠組みをどう作っていくのかを考えるための知識だと思っています。まだまだ自分の描く目標や理想ははるか先ですが、これからもここで得たヒントを糧に、チャレンジし続けたいと思っています。

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大学進学はゴールじゃなく、スタート。自分の軸を見つけて、邁進してください!
(2013年度掲載)

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