関西大学 人間健康学部

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すこやか教養講座(第2期)の第6回を開催しました。

  • ■日時

7月16日(土)に、すこやか教養講座(第2期)の第6回を開催いたしました。

講 師:関西大学人間健康学部教授 杉本厚夫
テーマ:「かくれんぼ」ができない子どもたち

家族や友人など、何人かのグループで食事をしていて、
自分の手の届かないところにあるしょう油が欲しい時、
あなたならどうしますか。

「おしょう油とって。」と言いますか?
それとも何も言わず、自分で取りに行きますか?

第2期の最終回となったすこやか教養講座は人間健康学部教授を務める
杉本先生のユニークな語り口からの質問で始まりました。

現在、子どもたちのコミュニケーション不足が深刻な問題となっています。
「自分のことは自分でしなさい」と言われて育てられた子どもたち。
彼らからは自立を求める親の教育に反して、孤立を深めていく姿を
見てとれるのではないでしょうか。

90年代後半から頻発する少年犯罪や現在のいじめの形に、
この孤立は強く反映されています。そして、子どもたちはいつの間にか
「ひとりぼっちになる怖さ」を覚えてしまい、「かくれんぼ」のできない
子どもたちになっていくのです。

現在では、子どもたちは人と直接話さず、携帯電話を介して
コミュニケーションをとるようになりました。そして、こういったことは
子どもたちだけに限らず、希薄化している近所付き合いや、
個室が売りにする居酒屋、カラオケボックスなど大人の社会の
随所からも見受けられるのです。

 「家出ができる社会ほど豊かな社会はない。」
本講座では、子どもたちとの遊びの実践から数多くの知見を見出した
杉本先生によって、縦の関係でもない、横の関係でもない、「社会的親」
という斜めの関係で子どもと接することのできる存在の重要性が訴えられました。

皆さんには、親や先生以外で叱ってくれる人がいましたか。

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第3期も現在企画準備中です。9月~11月で予定しており、
充実した講師陣でお届けしますので、ご期待ください。
ひきつづきご応募お待ちしております。