関西大学 人間健康学部

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シリーズ 笑いの総合科学(第1期)の第2回を開催しました。

  • ■日時

6月4日(土)に、「シリーズ 笑いの総合科学」(第1期)の第2回を開催いたしました。

講 師:前大分大学教授 安部剛
テーマ:「エスニック・ジョークは社会の温度計」

「エスニック・ジョーク」は、一つの民族集団の特徴を、遊び心をもってユーモラスな談話にして
笑うユーモアのことです。例えばイギリスでは、中央に住む「洗練されたイギリス人」と周辺に
住む「粗野で無教養なアイルランド人」という設定をユーモラスな談話にして、愚か者をテーマ
とするアイリッシュジョークが語られます。

 「アイルランド人の列車運転士が地下鉄運転でクビになった。なんでまた?」
 「追い越しをやってしまったんだ」

このようなエスニック・ジョークは、ある特定の民族に付与されるステレオタイプを用いた形で
世界中で語られています。落語でも、「地方出身の田舎者」と「洗練された都会人」のそれぞれ
の行動様式の食い違いによって数多くのユーモラスな談話が語られています。愚か者をテーマ
にしたエスニック・ジョークが生まれる背景には、「中央」対「周辺」という地理的、経済的、
歴史的な対立構造が隠されています。

民族のステレオタイプ的なイメージに基づいたエスニック・ジョークは、ともすれば差別的
表現のあらわれだと捉えられるかもしれませんが、エスニック・ジョークで語られる内容は
架空のものであり、エスニック・ジョークに込められた社会背景に目を向けて、ジョークと
して楽しむ姿勢と、ジョークは心の成熟度が図られていることを講義の中で強調されました。

講義終了後、ヴィクトール・フランケルの「夜と霧」から「ユーモアも自分を見失わないため
の魂の武器だ」を引用されて、安部先生直筆のサイン「Enjoy your life and be humorous !」
(ユーモア溢れる人生を)という言葉を贈られました。

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次回以降も充実した講師陣でお届けしますので、
ご期待下さい。引き続きご応募お待ちしております。

シリーズ 笑いの総合科学(第1期)ご案内
http://www.kansai-u.ac.jp/mt/archives/2011/06/1_2.html

※注意事項
「シリーズ笑いの総合科学」では、テキストを使用します。
(テキストは講座開始時に、定価2,940円を2,500円で販売しております。
講座テキストをご購入の方には、各担当の先生方に直筆のサインを入れていただけます。)