なぜ経済学部に?
社会科の教員免許を取得しようと考えていたので、地理、世界史、日本史、公民に関連する事柄を幅広く学べる経済学部を探していました。関西大学を選んだのは、当時の学部サイトに載っていた「過去に学ぶ。いまをつかむ。未来を見通す」という言葉に、「これこそが幅広く学ぶ意味だ」と共感したから。高校までの学びのように決まった正解がある問題とは違って、「過去」に学んで見通す「未来」は人それぞれです。突き詰めていけば、自分だけの答えを導き出せると思いました。
4年次生湊本 拓人
ゼミの選択にあたっては、3つの基準がありました。「主体的なゼミ活動が行われていること」「学外の大会参加や他大学との交流の機会があること」、そして「既存の概念にとらわれない多様な考え方や知識を学べること」です。高校までの学びでは、テストの問題はあらかじめ解答が用意されていて、そこにたどり着けた人が評価されます。しかし個人的には、ルールや慣習などに従うばかりでは面白みに欠けると感じていました。こうした考え方も踏まえ、すべての基準を満たしていたのが、「脱常識―あたりまえを問いなおす」をモットーとする中澤ゼミでした。
ゼミでは、「世の中の常識は、本当に正しいのか?」を考えるために、ひとつの物事をあらゆる観点から見ていきます。また、ゼミ生が授業を運営することも大きな特徴です。「仮説思考」「弁証法」「行動経済学」「今後の労働市場」などへの理解を深めるため、先生やゼミ生自身が決めたテーマについて、どのような授業を行うかをグループで考えていきます。授業では、ディベートやプレゼンテーション、アイデアを自由に出し合うブレインストーミングなど、さまざまな手法を取り入れます。3年次には、ゼミで使用する教科書を決めるために、本の魅力を互いにプレゼンする「ビブリオバトル」も行いました。
自分のグループが担当した授業では、「好きな異性にモテるには?」をテーマに、仮説思考に取り組みました。ダイエット、おしゃれ、話術など、さまざまな仮説が出てきて面白かったです。他のグループの授業では、新聞に掲載された人生相談についてのプレゼン、「キャッシュレス」や「オンライン授業」についてのディベートなどを行いました。さまざまな身近なテーマに対して、経済学の思考法を用いて取り組めたのがよかったです。
学外で行われたプレゼンテーション・コンテスト「ヴェリタス杯」では、「現代社会において、人間関係を円滑にする存在とは?」をテーマにグループでの発表を行いました。研究にあたっては「他人とは異なる解答」を見つけるために、メンバーでブレインストーミングを行ったのですが、話し合いは二転三転しました。今までにない観点を見つけるためには、今までとは異なる発想が必要だからです。しかし、箇条書きのアイデアが点と点を結ぶようにつながっていき、最終的には「近所のおじさん」が人間関係を円滑にしてきた存在だったのではないかという結論に至りました。
このグループ研究やゼミの授業に共通するのは、一見すると「すぐに答えが出ない」ようなテーマについて考える点です。結論よりも、そこに至るまでのプロセス、つまり「課題をどう設定したか」「存在する事象や障害について、どれほど深く考え抜くことができたか」が重視されます。
このゼミのOB・OGは、金融関係や総合商社、アナウンサーなど、幅広いフィールドで活躍されています。大手広告代理店のOBの方も、「ゼミでの経験が現場で活きている」と話されていました。社会で求められる「他人とは異なる答えを導き出す力」を養うことができるゼミだと思います。
社会科の教員免許を取得しようと考えていたので、地理、世界史、日本史、公民に関連する事柄を幅広く学べる経済学部を探していました。関西大学を選んだのは、当時の学部サイトに載っていた「過去に学ぶ。いまをつかむ。未来を見通す」という言葉に、「これこそが幅広く学ぶ意味だ」と共感したから。高校までの学びのように決まった正解がある問題とは違って、「過去」に学んで見通す「未来」は人それぞれです。突き詰めていけば、自分だけの答えを導き出せると思いました。
※学年を含め、掲載内容はインタビュー当時のものです。