2010年1月20日
2010年1月20日(水)、高槻市立南大冠小学校の6年生2クラスを対象に出張講義を実施しました。
関西大学 倉田先生の授業「腕の動きと筋肉の働き」に加え、 出張講義初めてのテーマ「聴こえない音:超音波を見よう!」 の授業を関西大学 山本先生が行いました。
「腕の動きと筋肉の働き」では倉田先生がプロジェクターの画像を交えて、人体の骨格の仕組みと筋肉のつき方を説明し、人体模型を使ってこどもたちが直接模擬筋肉に手で触れて考察していく内容になっています。筋肉には伸筋と屈筋の2種類があること、それらが表裏に配置されて腕を曲げたり伸ばしたりできることを体験してもらいました。
また学生アシスタントがモデルとなり、筋電計での計測を倉田先生との力比べなどで実演します。これを通じて筋力の大きさは電流で計測できること、伸筋と屈筋の制御が表裏の関係になっていることなどを学んでもらいました。
また、老化で腰が曲がるのは背筋と腹筋のバランスが変わってしまうからなど健康維持のための予防に関する示唆も盛り込まれて解説されました。
「聴こえない音:超音波を見よう!」では山本先生が超音波診断、治療といった医療への応用例や、超音波の直進特性について映像を交えてわかりやすく説明されました。
こどもたちには、超音波の音当てクイズを通して音と周波数の関係について学んでもらい、音が聴こえる限界への挑戦実験では静まり返って耳を澄ませていました。
その後は4つのグループに分かれ、それぞれ学生アシスタントとともに体験実験を行いました。
実験は超音波洗浄機でアルミ箔に穴を開ける、超音波で物体を空中に浮かせる、加湿器の基部として使われる超音波霧発生装置を観察する、音楽が超音波指向性スピーカーによって放射され壁に跳ね返るなど、どれも興味深いものばかりでこどもたちはどの実験にも身を乗り出して集中していました。
授業を担当した山本先生は「多くの機材を持ち込んでの実験は準備も大変ですが、こどもたちの興味を引き付けるのには効果的なようです。今後はもっとこどもたちに考えさせるような内容にしていきたいです」と話しています。
2010年1月15日
2010年1月15日(金)、高槻市立奥坂小学校の6年生3クラスを対象に出張講義を実施しました。「腕の動きと筋肉の働き」(関西大学 倉田先生)と「人間の体の中の消化反応を体の外で観てみよう!」(関西大学 河原先生)の授業をそれぞれ1時限ずつ行いました。
「人間の体の中の消化反応を体の外で観てみよう!」はいつも食べている食べ物がどのように消化されていくのか、なぜ消化されるのかについてカツオブシや豆腐等の身近な食材を使っての実験で理解を深める内容になっています。
酵素や酸性・アルカリ性の強さを示すpHについての解説を交えながら、人間の体の中で胃は強酸性、小腸は弱アルカリ性とそれぞれの器官で異なることや、そこで生産される消化酵素も異なっていること、さらに胃腸薬などの医薬品が体に効く仕組みを6年生で学ぶヨウ素-デンプン反応を使って観察してもらいました。
「腕の動きと筋肉の働き」は人体の骨格の仕組みと筋肉のつき方を、リアルな模型を使って直に手で触れて体験してもらって考えを深めていく内容です。伸筋と屈筋の2種類が表裏に配置されて腕を曲げたり伸ばしたりできることを体験してもらいました。
また筋肉隆々の学生アシスタントがモデルとなり筋電計という器械を使って、伸筋が働いているときは、屈筋が休んでいるなど、腕の曲げ伸ばしの中にも筋肉が複雑に制御されていることについて理解を深めてもらい、年をとると腰が曲がる理由と筋力低下の関係などについても解説されました。
実験を手伝ってくれた学生はお昼休みを6年生のみなさんと一緒に過ごし、「どうしてこの大学・学部を選んだの?」「小学校の頃、好きだった勉強は?」「今の勉強は楽しい?」などといった質問に答えたり、運動場で一緒にサッカーをしたりと、授業以外のシーンでもこどもたちに強い印象を残したようです。。
出張講義の後には、6年生のみなさんから、授業の感想や興味を持ったこと、楽しかったことなどについてのおたよりもいただきました。
普段、あまり接することのない大学の学生たちとの交流がこどもたちの新たな興味を引き出すことができたようです。
2010年1月13日
2010年最初の出張講義を1月13日(水)に高槻市立高槻小学校の6年生2クラスを対象に行いました。
大学の先生や、実験のアシスタントとして関西大学の学生が小学校へと出向きました。授業の内容は小学生の理科の学習範囲を考慮していますが、少し高度な内容も含まれます。また、理科の内容に医療や福祉なども絡め、健康や将来の社会生活と関連したお話もしています。
今回は関西大学 倉田先生の「腕の動きと筋肉の働き」と関西大学 河原先生の「人間の体の中の消化反応を体の外で観てみよう!」の異なった授業を1時限ずつ体験してもらいました。
「腕の動きと筋肉の働き」の授業には『物理学』、『機械工学』、『人間工学』などの内容が含まれていますが、5年生で学んだてこの原理などの基本を交えて授業を行いました。骨格と筋肉の模型を直に手で触れて体験してもらい、また筋電計を使った倉田先生と学生アシスタントとのパフォーマンスを通じて筋肉の働きへの理解を深めてもらいました。
「人間の体の中の消化反応を体の外で観てみよう!」は難しい言葉で言うと『生化学』の内容です。本来、体の中で行われている食べ物の消化反応を体の外である試験管の中で観察しました。酸性やアルカリ性の強さをあらわす"pH"や"酵素"など高校生の化学や生物に出てくる単語に目を丸くしたかもしれませんが、例え話を交えてわかりやすく授業を行いました。医薬品である胃腸薬の成分についても、実験を通して中身を調べました。
このような体験型の授業を通して理科や科学への興味が芽生えるよう、今後も出張講義を続けて行きます。