心理臨床学専攻教員紹介

本専攻では、演習担当教員に対する個別の連絡(メールや手紙等)での相談には応じておりません。

ただし、進学説明会では演習担当教員による個別相談を行います。
演習担当教員に質問等がある場合には、進学説明会にお越しください。
なお、進学説明会の詳細につきましては 関西大学大学院入試サイト をご確認ください。

心理臨床学専攻 [演習担当教員]

担当教員 岡田 弘司 教授
専門分野 臨床心理学・臨床心理学的アプローチ
研究概要・テーマ 臨床心理学を幅広く臨床適用することに興味があり研究課題としております。医療分野での心理的支援についても調べて検討しています。
研究指導方針 各自が興味を抱く臨床心理学的課題に対し、確かな研究手法を用いて分析し、知見を見出していきたいと思います。この際、先行研究をしっかりとあたることが重要であると考えています。
研究業績
  • 岡田弘司 2020「精神科リエゾンを中心としたチーム医療での心理専門職の展開と課題」
    関西大学心理臨床センター紀要 第11 号 23~32 頁
  • 岡田弘司他 2018「日本におけるがん臨床での臨床心理学的アプローチの展開-芸術療法に焦点を当てた文献研究による検討」
    関西大学心理臨床センター紀要 第9号 29~37 頁
  • 岡田弘司他 2001「糖尿病治療におけるソーシャルサポートの効用」大阪医科大学雑誌第60 巻 103~108 頁
担当教員 香川 香 教授
専門分野 臨床心理学、メンタルヘルス
研究概要・テーマ 女性や大学生を対象としたメンタルヘルスに関する研究、及び描画テストなど投映法に関する研究を行っています。不妊や月経と心理的健康との関連や、ストレス、幸福感等に関するテーマについて調査・分析を行い、メンタルヘルス向上に寄与する適切な支援方法を検討しています。
研究指導方針 メンタルヘルスや、生殖心理、投映法などの心理的アセスメントに関する研究テーマを中心に、各自が関心をもつ研究課題を明確にして研究指導を行います。研究手法としては、質問紙を用いた量的研究を行う予定です。
研究業績
  • 香川香(2018)「女子大学生における月経前症状と適応感および主観的幸福感との関連」女性心身医学 Vol.22 No.3 292-298頁
  • 香川香・古賀有紗・朝倉悠希・村上舞理(2021)「内的作業モデルとその受容が自尊感情と主観的幸福感に及ぼす影響」
    心理臨床学研究 第39巻 第2号 161-167頁
  • 香川香(2024)「不妊治療の不成功体験による心的外傷性ストレス症状に関する調査研究」日本生殖心理学会誌 Vol.10 No.1 6-13頁
担当教員 小海 宏之 教授
専門分野 臨床心理学、神経心理学
研究概要・テーマ 様々な疾患における心と脳の関係について興味があり、臨床心理・神経心理学的アセスメントを研究課題としております。
研究指導方針 各自の興味のある臨床心理学的研究のテーマについて、先行研究の内容や方法をよく検討した上で、各自の研究モダリティを決定および実践し、臨床心理学的研究として新たな知見を見いだすことによって寄与できるようにしたいと思います。
研究業績
  • 小海宏之(2019)「神経心理学的アセスメント・ハンドブック 第2版」金剛出版
  • 松田修・飯干紀代子・小海宏之(編著)(2019)「公認心理師のための基礎から学ぶ神経心理学:理論からアセスメント・介入の実践例まで」ミネルヴァ書房
  • 小海宏之・若松直樹・川西智也(編著)(2022)「認知症ケアのための心理アセスメントと心理支援:高齢者の心理臨床ハンドブック」
    金剛出版
担当教員 千賀 則史 教授
専門分野 臨床心理学、心理療法統合、統合的アプローチ
研究概要・テーマ 虐待、非行、ハラスメント、不登校などの困難事例に対する有効な支援方法について関心があり、統合的アプローチに関する研究を行っています。
研究指導方針 虐待、非行、ハラスメント、不登校などの社会的課題への心理的支援について、各自の問題意識や関心を出発点として、現実的な制約などを考えながら研究することをサポートします。研究方法としては、インタビュー調査を行い、質的研究で分析することを想定しています。
研究業績
  • 千賀則史(2025)「子ども虐待事例への統合的アプローチによる支援モデルの構築」臨床心理学,25(1),127-136
  • 千賀則史・定森恭司(2022)「子ども虐待事例から学ぶ統合的アプローチ」明石書店
  • 千賀則史(2017)「子ども虐待 家族再統合に向けた心理的支援」明石書店 など多数
担当教員 中田 行重 教授
専門分野 ロジャーズ派の心理療法、PCA/PCT、地域臨床を含む心理支援
研究概要・テーマ PCA/PCT(パーソン・センタード・アプローチ/セラピー)はRogers 以後、共感的理解や無条件の受容などの中核条件論を越えて大きく発展しています。その効果研究、背後にある哲学、他学派との関係、心理職にとっての意義、今日の臨床心理学における意義などについて研究しています。
研究指導方針 各自が「このテーマならもっと調査したい」と思えるような、そして臨床実践に出来るだけつながるような問題意識を見つけ、もって取り組めるようにしたいと思います。私からの一方的な指導ではなく、お互いの、そしてゼミ仲間との協働作業です。
研究業績
  • 中田行重・斧原藍(2021) 翻訳「深い関係性relational depth がなぜ人を癒すのか」
    創元社(Mearns & Cooper「Working at relational depth」Sage.)
  • 中田行重(2019)「パーソンセンタード・セラピストという自覚」飯長喜一郎・園田雅代編著「私とパーソンセンタード・アプローチ」新曜社
  • 中田行重(2017)「PCT におけるセラピストの内的体験とクライエントとの相互作用、および終結後の変化」心理臨床学研究35(1)
担当教員 細越 寛樹 教授
専門分野 ゲシュタルト療法、認知行動療法、対処的悲観性、慢性痛
研究概要・テーマ 体験的な心理療法、特にゲシュタルト療法に関心があり、臨床実践に加えて心理職のトレーニングへの応用にも取り組んでいます。認知行動療法の効果研究も行っており、現在は慢性痛患者を対象とした臨床試験を行いながら、社会実装に向けての実施者養成や実施方法の拡充も検討しています。悲観性やメンタルヘルス全般に関する研究にも取り組んでいます。
研究指導方針 扱いたい研究テーマを十分に吟味することを大切にしています。それさえ定まれば、どのような研究デザインが適切か/実施可能かは自ずと見えてくると考えています。学会への参加や発表も推奨していますので、そのためのサポートも行います。研究職に就くにせよ実践職に就くにせよ、修了後も自己研鑽を続けられるような知識や経験を得て欲しいと思っています。
研究業績
  • 「悲観的思考の受容が対処的悲観者の心身の健康に及ぼす影響」心理学研究、第79巻、542-548頁、2009年(共著)
  • 「感情体験の促進と内的葛藤の解消に対するゲシュタルト療法の効果―準ひきこもりの青年期男性の事例から」心理臨床学研究、第31巻、278-288頁、2013年(単著)
  • 「Expressive suppression of emotion is a moderator of anxiety in a unified protocol for transdiagnostic treatment of anxiety and depressive disorders: A secondary analysis」 Journal of Affective Disorders, 277, 1-4, 2020年(共著)
  • 「Pilot study of a basic individualized cognitive behavioral therapy program for chronic pain in Japan」
    BioPsychoSocial Medicine, 14, 6, 2020年(共著)
担当教員 藤里 紘子 准教授
専門分野 臨床心理学、認知行動療法
研究概要・テーマ 子どもの不安やうつが主な研究テーマです。具体的には、子どもの不安やうつに対する認知行動療法の効果研究や、関連する尺度の開発、子どもや親のメンタルヘルスに関する調査研究を行っています。
研究指導方針 各自が興味のあるテーマについて研究できるようサポートします。受け身ではなく、困った時に自分から相談することも含めて、主体的に取り組んでくださることを期待しています。
研究業績
  • The influence of emotion regulation on posttraumatic stress symptoms among Japanese people.
    Journal of Affective Disorders, 277, 577-583, 2020 (共著)
  • 『子どものための感情探偵プログラム』福村出版, 2020 (監訳)
  • The Unified Protocol for Transdiagnostic Treatment of Emotional Disorders Among Japanese Children: A Pilot Study.
    Frontiers in Psychology, 12:731819, 2021 (共著)