関西大学第一高等学校・関西大学第一中学校は、1913(大正2)年4月、関西大学福島学舎で、関西甲種商業学校としてその産声をあげて以来、幾多の歳月を重ね、2013(平成25)年11月2日には、節目である創立100周年を迎えたことは、まだ記憶に新しいところであります。そして今日まで、その長い歴史のなかで「清い精神と高い気品」「自由溌剌なる精神」の校風を築き上げるとともに、本校の教育方針である「正義を重んじ誠実を貫く教育」を推進し、教育目標である「知育・徳育・体育の高度に調和した人間教育」を目指すことをさらに推し進めてまいりました。
このたび教育環境整備の一環として、築後から概ね60年が経過し老朽化した中学校校舎1号館(扇形校舎)及び中学校校舎2号館並びに高校校舎2号館、そして高校校舎3号館(理科棟)の校舎群を、2022(令和4)年6月から2026(令和8)年5月にかけて建替えることになりました。
新たに建設される新棟1(中学校校舎〔高中図書館を含む〕)及び新棟2(高校校舎)については、「緑豊かな歴史ある丘陵」に「新たな学びの場」を実現する『丘陵の学び舎』をその基本コンセプトとし、①「100年を超える伝統」と「千里山の緑豊かな環境」が共生するキャンパスシーンの創設、②キャンパスの資源である千里丘陵と緑豊かな環境の相乗効果によるエコスクールの実現、③デジタル・トランスフォーメーションと教育の多様性を支える学びの空間の創設等が叶えられるよう設計しております。
本校の新たなシンボルとなる校舎群の建設にあたり、経費の削減や事業の選択・集中を図るなど、出来る限りの自助努力をいたしましたが、さらに資金が必要でございます。教職員はもとより、卒業生、生徒の保護者、関西大学関係者すべての皆さま方の深いご理解と、力強いご支援をお願いいたしたく存じます。
私どもは、本校に学ぶ生徒が学力はもとより、人間として最大限成長するための教育環境を整備し、これまでの伝統にさらに磨きをかけていきたいと強く念願しております。本事業の主旨をご賢察いただき、関西大学第一高等学校・関西大学第一中学校が、新たな時代に向けて、更なる発展、躍進を続けていくためにも、倍旧のご支援を賜りますよう、心からお願い申し上げます。