システム理工学部

学びのスタイル

電気電子情報工学科
2023年3月卒業
小野 靖広

Q. 特別研究で取り組んでいることを教えてください。

「最適化」の分野で、遺伝的プログラミング(GP)を研究しています。生物が適応進化するメカニズムを工学的にモデル化することで、条件を満たす最適な解を導くことが目的です。




Q. 研究の展望を教えてください。

「最適化」のアルゴリズムは、すでに新幹線や航空機の設計やゲームの難易度を調整するAI、株式投資などに利用され、私たちの生活に欠かせません。今回の研究が、探索性能や実用性のさらなる向上につながればと思います。

  • ※この学びのスタイルは2023年度のものです。

理工学研究科 システム理工学専攻
博士課程前期課程 2年次生
中川 健人

近未来において注目されるドローンの相互衝突を回避するためのアルゴリズムを研究。 近未来において注目されるドローンの相互衝突を回避するためのアルゴリズムを研究。

そう遠くない将来、ドローンの自動運転が実現すると考えられています。その際、複数のドローンが空中で衝突するのを回避するためのアルゴリズムについて研究しています。現在は先行研究を検証するため、複数の機体の位置情報をもとに2次元平面でのシミュレーションを重ねているところです。今後は実機を使った群飛行実験に取り組むことが目標です。

  • ※この学びのスタイルは2022年度のものです。

理工学研究科 総合理工学専攻
博士課程後期課程 2年次生
速水 祐作

研究テーマ

コンテンツオリエンテッドネットワーク

新しい発想で、インターネットの仕組みを構築。世界規模の学会で発表、受賞という経験も励みに。 新しい発想で、インターネットの仕組みを構築。世界規模の学会で発表、受賞という経験も励みに。

IPアドレスを使用する現在のインターネットは、停電などで管理サーバとの接続が切れると通信できなくなります。私が研究しているコンテンツオリエンテッドネットワークは、特定の管理サーバをなくし、ネットワークそのものが柔軟に通信経路を判断するという仕組みで、回線の混雑を回避でき、通信速度が上がるのも特徴です。現在は、インターネットが不通になる災害時などに利用するネットワークとしても注目されています。インターネット設備を持つ役所の車が避難所を巡回する間、スマートフォンなどで欲しい情報をリクエストしておくと、次の巡回時に受け取れるというものです。こうした仕組みをプログラミングして、想定する状況下におけるネットワークのシミュレータを構築。流れたデータの量を視覚化して、どういう通信性能が得られるかを評価します。工学系における世界規模の学会IEEEで発表したところ反響が大きく、関西支部の学生研究奨励賞を受賞しました。また企業と連携している緊張感も、成長につながっています。今後はあらゆるモノがインターネットに接続されるIoTの研究にも着手。研究者となって新しいインターネットの世界を拓き続けるのが目標です。

インターネットの歴史を塗り替える研究をはじめ、電気・電子の見識を武器に、挑戦してください。

相互に関連し合う電気、電子、情報、通信を広く学び、研究で理解を深めます。インターネットの基本アーキテクチャを変えるというような、スケールの大きい研究も少なくありません。企業連携の機会も豊富で、学生は自分で考え、説明し、議論し、質問に応じる形で成長できます。そのような問題点の発掘、対策、評価の積み重ねは、まさに社会から求められるスキルそのものではないでしょうか。

電気電子情報工学科
山本 幹 教授

  • ※この学びのスタイルは2017年度のものです。

理工学研究科 システム理工学専攻
博士課程前期課程 1年次生
勝屋 亨介

研究テーマ

ウエアラブルセンサ

世界初のウエアラブル繊維が「2015トレたま年間大賞」で優秀賞を受賞。 世界初のウエアラブル繊維が「2015トレたま年間大賞」で優秀賞を受賞。

帝人株式会社と共同開発した「ウエアラブル繊維」が、テレビや新聞で何度も大きく取り上げられ、テレビ東京のワールドビジネスサテライト「2015トレたま年間大賞」では優秀賞を受賞。私たち学生も、研究成果をテレビで実演しました。「ウエアラブル繊維」とは折り曲げると電気を発生させる世界初の繊維です。生地にセンサが織り込まれ、着た人の動きを感知することで、ロボットに同じ動きをさせることができます。体の動きがそのまま連動するため、リハビリなどへの応用も可能です。展示会で、卓球やサッカーをさせてみせると「すごい!」と声が上がりました。素材に使っているのは、軽くて透明性があり、丸めたり伸ばしたりできて柔軟性もある、圧電性繊維。回路設計、通信システム、プログラミングなど、学生の力で企業との共同開発を実現させていきます。今後は大学院で引き続き今のテーマを究め、商品化するのが目標。学生一人ひとりの個性を把握したうえで指導してくださる先生のもと、ものづくりの最先端に精一杯取り組みたいです。

分野の異なる10社以上の企業とともに開発。大企業の担当者と接し、成長するチャンスです。

圧力を受けると電圧を発生させる圧電性ポリマーフィルムが世界的に注目を浴び、さまざまな分野の企業10社以上と連携して開発しています。学生は名だたる大企業の担当者とのやりとりを通して大きく成長し、未来を左右するデータを提供。そして「何でもやってみよう」という意欲と楽しむ力を発揮しています。学生にとってはチャンスに満ち、社会に出るステップを経験するメリットも多大です。

電気電子情報工学科
田實 佳郎 教授

  • ※この学びのスタイルは2016年度のものです。

理工学研究科 システムデザイン専攻(現 システム理工学専攻)
博士課程前期課程 2015年3月修了
田中 貴大

研究テーマ

パラメトリックスピーカを用いたアクティブノイズコントロールシステムの開発

工場内で発生する騒音を低減するための研究に打ち込んでいます。 工場内で発生する騒音を低減するための研究に打ち込んでいます。

一般的なスピーカから出た音が広がりながら伝わっていくのに対し、音がまっすぐ伝わるため極めて狭い範囲にだけ音を届けることができるスピーカをPAL(パラメトリックスピーカ)といいます。私はPALを使って、工場内の騒音を低減させることを目的とした研究を進めています。スピーカから生成した音によって騒音を低減する研究は従来から行われてきましたが、私の研究では、スピーカを複数設置したときに起こるクロストーク(左右のスピーカの音が混じり合う現象)を避けるため、PALを使用しています。クロストークを考慮する必要がなければ、システム実装時の演算量が少なくなり、計算効率がより高まると考えました。学部時代には工場を訪問し、働いている人の耳元にマイクを置いて騒音を採取しました。そのデータをもとに、現在は疑似騒音を出すシステムを自作して実験を行っています。工場内のあらゆる箇所から発生する騒音を制御するのは難しいことですが、働く人の役に立つ研究なので、熱意をもって取り組んでいます。

スピーカから出る音で騒音を抑えるANCはさまざまな場所で活用されています。

私たちは、騒音をスピーカから生成した音で低減するANC(アクティブノイズコントロール)に関する研究を行っています。これまでに、医療用のMRIを操作する人のために、話し声は聞こえるのに、不要な騒音は低減されるヘッドマウント型のANCシステムを開発しました。田中さんの研究は、PALを活用した新たなANCの可能性を拓くものとして注目しています。

電気電子情報工学科
梶川 嘉延 教授

  • ※この学びのスタイルは2015年度のものです。

理工学研究科 システムデザイン専攻(現 システム理工学専攻)
博士課程前期課程 2014年3月修了
日山 文

研究テーマ

携帯端末を用いた印刷画像へのデータ埋め込みと検出

タブレット型PCで撮影した写真から簡単に情報が取り出せるシステムを開発。 タブレット型PCで撮影した写真から簡単に情報が取り出せるシステムを開発。

携帯電話やスマートフォンをかざして情報を読み取る二次元コードは、航空券や入場券に利用されるなど、身近なところで普及しています。でも、もし二次元コードではなく普通の写真で同じことができたら、もっと楽しいコミュニケーションツールができるかもしれません。研究室では2001年から、写真の中に埋め込んだデータを撮影することにより、情報が簡単に入手できるシステムの研究を進めています。私は大学院に進学した当初から、情報通信技術を使って広告などに活用できるものを開発したいと考えていたので、このテーマに興味をもって研究を先輩から引き継ぎました。改良を加えた点は、データを検出するのに要する時間を短縮したことと、撮影アプリと検出アプリをカメラ機能の付いたタブレット端末に実装し、1台の端末で情報にアクセスできるようにしたこと。C#、C++などのコンピュータ言語も習得し、Windows8を搭載したタブレット型PCで使えるところまで研究を進めました。しかしモバイル用OS上で動かせるプログラムの開発までは及ばず、今後への課題として後輩に託したいと思います。

画像処理の技術をベースに、幅広い分野で役立つ研究を進めています。

日山さんは、研究室の長年の積み重ねを土台として、データ埋め込み技術の実用化に向けて着実に成果を上げ、数々の賞を受賞するなど国際会議や学会でも活躍してくれました。この他にも、私たちは画像処理の技術を応用して、歯科パノラマX線写真を活用した医療用の画像処理システムや、音が鳴る方向にカメラが向くセキュリティ装置など、今日の社会的ニーズに合致した多様な研究・開発を行っています。

電気電子情報工学科
棟安 実治 教授

  • ※この学びのスタイルは2014年度のものです。

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