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SOJOマガジン No.04 学校インターンシップ

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SOJOマガジン No.04「学校インターンシップ」

"先生"が目標の私にとって、学校インターシップは絶好の機会。

インターンシップと言えば、企業で職業体験を行うビジネスインターンシップを想像されると思います。学校インターンシップとは、ビジネスインターンシップのいわば学校版。まず、参加するための登録を大学で行い、事前講習を受けた後、受け入れ先の学校に派遣されます。受け入れ先の学校によって実習期間、実習内容もさまざまです。私の場合、文化祭の準備作業を手伝うということで8月~9月の約1ヶ月間、大阪府の公立高校へ行ってきました。

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鳥肌が立つほど感動した、文化祭。

実習初日は、まず職員室に行って今後のスケジュールとおおまかな作業について説明を受けます。私が担当したのは、体育館の準備と文化祭当日のビデオ撮影。
先生でも学生でもない、いわば中途半端な自分の立場に、初めは戸惑いを感じ、どうしたらいいか分からず焦りと緊張で頭がいっぱい。でも、気軽に「こんにちは」と声をかけてきてくれる生徒が多く、もっとこっちから積極的に働きかけなくちゃダメなんだと、あらためて教えられました。初めて「先生」と呼ばれたときは、嬉しいような恥ずかしいような、何ともいえない気持ち。
体育館での準備作業中に劇の練習を見る機会があったのですが、本番2、3日前のリハーサルでも、時間内に終わらないクラス、ストーリー展開に悩んでいたクラスがあり、本番は大丈夫なのかなと不安に思っていました。でも本番になると、いつどうやって練習したのかと一人ひとりに確かめたくなるくらい、どのクラスも素晴らしいできばえ。この1ヶ月の間に生徒の成長を身近に感じることができ、鳥肌が立つほど感動したことを今でも覚えています。

先生という立場になってみて初めて気づいたこともありました。

実習中にお世話になった先生が生徒に接する姿、生徒自身が考え、行動できるように言葉を一つ一つ選んで話をしている姿を見て、私もこんな熱い先生になりたいと思いました。実習中は、その先生をお手本にして、生徒にアドバイスするようにしていましたが、いざ、自分が行ってみるとなかなか思うように伝わらなくて。生徒に伝える難しさを感じました。
先生の立場になってみてはじめて、先生は生徒のことを色々考えた上で接しているんだ、ということが実感できましたし、同時に、高校の時に先生の言われていたことを思い出しました。あの時は聞き流していたこともあったけど、先生の一言ひとことに私たちへの思いがつまっていたんだ、と今ではそう思います。

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なりたい"先生像"が明確になってきました。

私は数学の先生をめざしています。そのために教育学部や理工学部のある大学を選ぶこともできましたが、数学だけという環境は嫌だったんです。 そこで総合情報学部を選びました。授業は数学の教職課程を中心に選択し、数学とは関係のない分野も学べる。ゼミはメディア情報系の教育学にできるので、とても満足しています。
今回の実習で、生徒とのコミュニケーションや先生の考え方、行動にふれたことで、私の理想の先生像が見えてきました。生徒には自分自身で考えて行動できる人になって欲しい、そう指導できる先生になりたい。 そんな自分の将来像が少しずつ見えてきたように思います。学校インターンシップは、自分を成長させることができる絶好の機会でした。ぜひ、多くの学生に経験してもらいたいですね。

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(2008年度掲載)

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