子供の頃からパソコンやインターネットなど、情報やメディアに興味があった私が、メディアについてもっと深く掘りさげたいと思うようになったのは高校時代。通っていた高校がメディア教育の研究対象になっていて、関西大学総合情報学研究科(大学院)のゼミの方と接する機会があったことがきっかけです。その時にはじめて、メディアについて本格的に学ぶことができる総合情報学部を知りました。他の大学にも情報系の学部はありますが、心理学や経済学・経営学にも興味があった私の好奇心を満たせる大学は「ここしかない!」そんな思いで受験を決めました。私が受けたAO入試の『情報リテラシー評価型』は新設の試験方式で、私はその初年度の受験生。不安もありましたが、筆記試験でトライするよりも、ここでメディアを学びたいという熱意と自分の個性をアピールするほうが、自分には向いていると思ってチャレンジしました。
1次試験は志望理由書と課題レポートの提出で、出されたテーマは「10年後のコンピュータ」。 テーマに沿っていて、文字制限以内であれば自由に書くことができるものです。 そこで私は、自身の“10年後のとある1日をシミュレーションする”そんなレポートを提出しました。様々なシーンごとに「きっとこんなふうに便利になっているのでは?」と、日常から考えを巡らせ、自分自身の発想、言葉、切り口を大切にしてまとめました。
試験方式は事前に発表されていましたが、雰囲気がつかめないまま臨んだ2次試験。 すごく珍しいことみたいですけど、試験会場に入る前から他の受験生と「1次はどんなことを書いたの?」「2次のテーマって何だろう?」と話したりもしたんです。それで少しリラックスできました。
2次試験は、当日発表される一つのテーマに関して、2時間でPCを使ってプレゼンテーション資料を作成します。お昼休憩を挟んで、午後から実際に他の受験生や試験官の先生の前で各自5分間のプレゼンテーション、その後グループディスカッションを1時間くらい行いました。 資料作成の2時間は本当にあっという間!インターネットでテーマに関する情報を調べて、発表資料と自分の台本をパワーポイントで作りました。他の受験生も少し離れた席で資料を作成してるんですけど、もう、他の人のキー操作の音がものすごく早く聞こえて・・・正直すごく焦りました。結果的には、たぶん私の発表資料が一番そっけなかったかもしれません。画像を使ったり、綺麗なテンプレートを使っている受験生もいてさすがだな、と思ったくらいです。でも、私自身は、資料のシート1枚で伝えられる情報量を意識して、適正な文字数や文字サイズなどを考慮し、伝えたいことをシンプルにまとめました。プレゼンテーションの間も、とにかく緊張していましたね。他の受験生の発表がどれもすごくよくできていて、自分の作った資料がだめに思えてきたり、準備した台本が全く目に入らなかったり。ただ、設定された5分間という時間内にまとめること、画面ばかり見ず相手をしっかり見て発表することを心がけました。
大学生になって約2ヶ月。先生から与えてもらうことが多い高校時代とは違い、自主性が必要な大学の授業スタイルにも慣れましたし、授業や導入ゼミを通じて友達も増えてきたこともあって、毎日がとても充実しています。それに勉強にサークルに積極的な友達を見ると、自分も負けてられないなと思います。1年生の今からメディア情報系に関する授業を積極的に履修していて、思い描いていた大学生活がいよいよ始まったんだとわくわくしています。受験生の皆さんも、1日1日を大切に悔いのない毎日を送って、高校生活に受験にがんばってください。
AO入試はどういった試験方式なのですか?
高校時代に取得した資格などを書類と面接でアピールする『活動実績評価型』と今回紹介した『情報リテラシー評価型』の2つの方式があります。『情報リテラシー評価型』では、1次試験として、志望理由書と課題レポート(共に2,000字程度)、調査書などによる書類選考があります。2次試験は当日に発表されるテーマについて2時間かけてPCを使い資料作成し、5分程度のプレゼンテーションを行います。その後、受験生数人のグループでディスカッションを行います。
『情報リテラシー評価型』の出願資格は?
『情報リテラシー評価型』には、資格取得や優れた活動実績を有しているなどの出願条件がないので、一定の評定平均値をみたしていれば受験可能です。AO入試で求められる「総合情報学部で学ぶ意欲や明確なビジョン」を、1次選考の課題レポートや、2次選考の実践型試験方式を通じてアピールできることが大切です。
試験内容に『PCを使っての発表資料作成』がありますが、PCやソフトのオペレーションに自信がありません。こんな私でも受験可能ですか?
2次試験では、当日与えられたテーマに即して、PC(インターネット/Word/Excel/PowerPoint)を使って、自分の考えを不特定多数の人に向けてわかりやすいかたちで伝えるための発表資料を作成します。パソコンやソフトの習熟度、スキルを問う試験ではないので、自分の思いや考えをきちんと伝えるためのツールとして使うことができれば十分受験可能ですよ。
私自身は、高校時代からパソコンの操作は慣れていましたが、この試験では、スキルを駆使して凝った発表資料を作ることよりも、発表内容がテーマに沿ったものか、話し方・流れが聞いている人に理解しやすいものか、資料と発表のボリュームのバランスなど、プレゼンテーション全体の構成を意識しました。