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What's New詳細

information2025/07/02 外交講座・国際協力セミナー「日トルコ外交関係100周年を超えて~培われてきた絆とこれから~」を開催しました

2025年7月2日(水)、国際部主催による国際協力セミナー「日トルコ外交関係100周年を超えて~培われてきた絆とこれから~」が開催され、学生や教職員あわせて約70名が参加しました。

本セミナーは、本学国際部が主催する国際協力セミナーとして企画されたものであると同時に、外務省が次代を担う大学生・大学院生を対象に最新の国際情勢や外交政策についての理解を深める機会の提供を目的に、外務省職員を全国各地の大学に講師として派遣し、講義を行うプログラムである「外交講座」としての開催でもあります。

今回の講師は、外務省 軍縮不拡散・科学部通常兵器室 課長補佐 福岡 秋文(ふくおか あきふみ)氏。
講演ではまず、トルコの地理的・歴史的背景や人口動態、経済状況など、長年現地で勤務経験をもつ講師ならではの視点から、実感に基づいた具体的な解説がありました。特に、トルコが欧州・中東・アジアをつなぐ地政学的な要衝であり、今後の国際社会においても重要なパートナーであることが強調されました。

続いて、日本とトルコの外交関係の歩みが紹介されました。1890年のエルトゥールル号遭難事件から始まる友好関係は、2011年の東日本大震災でのトルコからの支援、そして2023年に発生したトルコ南東部地震に対する日本の迅速な緊急支援へとつながっています。特に国際緊急援助隊(JDR)による現地での救助・医療活動の実例は、日トルコの信頼関係の象徴として紹介されました。

講師は、地震直後の現場での支援活動について詳細に語り、JDR救助チームによる迅速な救助活動により多くの人命が救われたこと、JDR医療チームがWHOの認証を受けた診療施設を設営し、現地住民に対して実施した医療活動、支援活動を実施する際に必要となる各国機関との連絡調整、さらには現地メディアへの対応やトルコ側からの感謝の声なども紹介されました。講演に参加した学生たちは、日本の外交と国際協力の現場を実感を持って学ぶ貴重な機会となりました。

また、福岡氏が外交官を志すに至った経緯や外務省専門職としての仕事内容、語学研修や在外勤務で得た経験についても語られ、外交官という仕事の魅力が伝えられました。

本講演は、外交や国際協力に関心を持つ学生にとって非常に有意義な機会となり、「外交講座」の意義を体現する内容となりました。今後も本学では、こうした外部連携を通じて、国際的視野を持った人材の育成を積極的に進めてまいります。