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What's New詳細

information2025/06/20 国際協力セミナー「倫理的消費と地球市民:25年の公共研究からの教訓」を開催しました

2025年6月20日、関西大学千里山キャンパスにて、米国ホーリークロス大学社会学准教授であり、現在フルブライト招聘研究者として日本に滞在中のエリス・ジョーンズ氏を迎え、「倫理的消費と地球市民:25年の公共研究からの教訓」と題する講演会が開催されました。本講演は、関西大学国際部の国際協力セミナーとして実施され、企業の持続可能性と日常的な市民の選択行動との関係性に焦点が当てられました。なお、本セミナーは質疑応答を含め、英語で行われました。

ジョーンズ氏は、25年以上にわたり取り組んできた「Better World Shopper(ベター・ワールド・ショッパー)」プロジェクトを紹介。これは、35年分の公開データをもとに2,200社以上の企業を評価し、人権、環境、動物福祉、地域社会、社会正義の5つの視点から企業をA〜Fのスコアで格付けする消費者向けガイドです。
講演では「日々の買い物は経済における投票である」と語り、倫理的消費を通じて、良い企業を支持し、問題のある企業を避けることが市民の力になることを強調しました。また、企業が実際より倫理的に見せかける「グリーンウォッシング」の問題点を指摘し、第三者機関による信頼性の高いデータに基づいた判断の重要性を訴えました。

『Better World Shopping Guide』は代表的な著書ですが、ジョーンズ氏はこの他にも社会的正義や市民活動に関する多数の著書を執筆しており、持続可能な未来に向けた市民参加の在り方を多角的に提言しています。

講演の後には活発な質疑応答が行われ、参加者からは企業評価の方法や、日常生活で倫理的消費を実践する方法、日本における応用の可能性などについて多くの質問が寄せられました。参加者は自身の消費行動が社会に与える影響について再認識し、倫理的選択の力を実感する機会となりました。

なお、当日は学生を中心に49名が参加し、大変有意義な学びの場となりました。
ジョーンズ氏の著書『Better World Shopping Guide(第7版)』は、以下のリンクから閲覧が可能です。倫理的消費に関心のある方はぜひご活用ください。

👉『Better World Shopping Guide(第7版)』