藤澤東畡箋・南岳疏『荘子南華真経箋疏』

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 10冊 写本 藤澤東畡箋・藤澤南岳評疏 自筆稿本
 泊園文庫蔵(LH2*甲103*1~10)

『荘子』の注釈。東畡が「箋」としてまず注をつけ、それを南岳がさらに「評疏」のかたちで敷衍補説している。

東畡の箋は本文中に配されるが、南岳の評疏は、本文中に「恒按」という按語形式で記されるほか、鼇頭にも朱書や墨書による疏が大量に書き入れられ、驚嘆すべき詳細さとなっている。本書は『評釈韓非子全書』と並ぶ泊園諸子学研究の白眉であり、また日本における『荘子』研究を代表する著作といえる。東畡から南岳へと引き継がれる泊園の学統を体現した著作でもある。